スピーカーケーブルとラインケーブルの試聴結果

今回はスピーカーケーブルとラインケーブルの試聴結果を報告したいと思います。

 きっかけ

ケーブルの試聴報告はゴマンとありますが、私はあまりケーブルには凝らない方で(アンプの中身の方に気が行ってしまうので)ケーブルに関して、あまり検討したことはありません。

ですので、いろいろなケーブルを試聴しているわけではないので、どの程度参考になる結果かは保証できませんが、アンプの一製作者のレポートとしてみていただければ幸いです。

そもそも今回ケーブルの比較をしようと思ったのは、そういう機会があったからといってもいいかもしれません(かといって今後もあまりケーブルには凝らないと思いますが)。

先日の音元出版さん主催の試聴会で弊社のアンプとDynaudioのFOCUS340を使用して、いろいろケーブルなどを中心にアクセサリーの交換、追加などしたのですが、その中で「あ、これはいい方向に変わったな」と思えたのはワイヤーワールドさんのスピーカーケーブルでした。その会場でそれまで標準で使用していたのはモガミの3104だったと思います。

代理店にお願いしてその2週間後3/29(土)の試聴会ArbitaryTimeでもワイヤーワールドのケーブルを使用させていただきました。

この際何種類かお借りしたので、良い機会なのでケーブルの試聴を一気にしてみました。

ですのでその結果を忘れない内にご報告させていただきます。

ちなみに、弊社で通常使用しているケーブルは次のとおりです。

RCAラインケーブル

モガミの2511というオーディオ用同軸ケーブルを使用しています。

RCAピン端子はコレットチャックの手頃なものを買ってきて、2511をつないで作っています。

このケーブルはどちらかというと低音側に重心が移り、弊社のアンプとの相性も良いと思います。

モガミのケーブルはこれにかぎらず、いわゆるオーディオ用ケーブルの値段ではなく、普通の電線としての価格で提供されているので、そういった意味でも使いたくなるケーブルです。

スピーカーケーブル

スピーカーケーブルは最近はオルトフォンのSPK-3900QSILVERというケーブルを使用していました。このケーブルは銀コートの4芯シールド付きのケーブルです。このケーブルは高音域が妙に綺麗な音がします。基本的に高音域に癖がつくと嫌らしく聴こえるのが普通ですが、このケーブルはなぜかそういったネガティブな要素なく、「あれ、こんなにきれいな音だったっけ」と思える変化が微かにあったので気に入っていました。ただ最近はその独特の良さも聞こえなくなってきた気がします。銀は酸化しやすいので経年変化してしまったのかもしれません。使用してから3,4年たっていますので。

 ケーブル試聴の方法

ケーブル間の音の違いというのは特にラインケーブルでは非常に微妙でケーブルを付け替えて判るくらいの違いは出ないことの方が多いと思います。

今回、ラインケーブルの方は瞬時切り替えでケーブルを試聴比較出来るようにして評価しました。この方法だと違いが何とかわかります。我ながらいい方法を見つけたもんです。

ラインケーブルの比較試聴方法

ラインケーブルの試聴はCDプレーヤーの出力とプリアンプの入力にRCAとXLRの両方があることを利用して図のようにRCA/XLR両方のケーブルを接続します。プリアンプセレクターを切り替えることでRCAとXLRのケーブルを瞬時切り替えできるので、一応ケーブル試聴ができるようになります。同じRCAどうしを直接比較することは出来ませんが、RCAを基準にXLRケーブルを比較試聴した後に、XLRケーブルを固定してRCAケーブルを比較するとそれぞれの試聴ができます。

lineCableセレクターで使用ケーブルを瞬時切り換えして音質差を判別する。(CDプレーヤーからは常時RCA,XLR出力されている)

パワーアンプはDCPW-200

スピーカーはJBL4429, B&W CDNT-7NT

このB&Wは役不足と思われるかもしれませんが、弊社のアンプではどちらかというとあまり相性が良くない(中高音が結構うるさい)ケースとして使用しました(ちなみに今のB&Wならバッチリです)。

試聴に使用したCD

SymphonicitiesPirates of the Caribbean (Original Soundtrack)Vreath(ブレス)~My Favorite Cocky Pop~ザ・ベスト ベルリン・フィル12人のチェリストたち

試聴結果

タイプ

型式

試聴結果 備考
RCA

モガミ2511

基準(ref)です CDプレーヤとDCP-210との間に使用
XLR

オヤイデ

PA-02TX

うるささややとれるかも 音の広がりが狭くなるが好ましいかも Refが微妙に悪く聴こえる
XLR

Wire World

Eclipse7

高域うるささとれ きらびやかさ少し消える 音程が下がった感じ ボーカルがやや引っ込むが自然
XLR

Wire World

Eclipse7 Silver

Refと同じバランスになっった やや華やかさが付く Refよりざらつきが少ないか
XLR

??

マイクケーブル?

やや低域豊かに  ややおとなしくなる 差は微妙 再現性は?

 

つぎにXLRをWire World Eclipse7 Silverで固定して、RCAケーブルの比較試聴をしてみました。その結果がこちらです。

タイプ

型式

試聴結果 備考
XLR

Wire World

Eclipse7 Silver

基準(ref)です CDプレーヤとDCP-210との間に使用
RCA

Wire World

Eclipse7

ほぼ同じ音 微かに本RCAケーブルが音が前に出るか、XLRの方がふっくら
 
RCA

Wire World

Oasis7

同じ区別がつかない、 アコースティックギターで音がやや前に出るか  
RCA

Wire World

Equinox7

RCAなのに落ち着く音 XLRの様なバランス  
RCA

Sony

HIFIオーディオ用(かなり昔のもの)

やや荒く明るい音シャキシャキした感じ、音量が大きくなった感あり音がより前には出るがちょっと安っぽい音か? これまでのケーブル比較とはかなり異なるレベルの差異がある  

この後、さらにWire WorldEquinox7のRCAとXLRケーブル間で比較試聴したのですが、音は同じで判別できませんでした。

感想

ちょっとわかりにくかったかもしれませんが、以上がラインケーブルの試聴結果です。今回の様に瞬時切り替えで何度も切り替えてかろうじて分かるレベルの差異のものが多く、差し替えて試聴比較した場合には、まったく私にはわからなかったと思います。ただ、一つソニーの昔の安いオーディオケーブルだけ異質ななり方で、これだけはおそらく差し替え試聴でも判るレベルの差でした。このケーブルだけは安っぽい、雑味のある音で後は結構微妙な差でした。一番気に入ったケーブルをあえてひとつ選ぶとすると、Wire WorldのEquinox7でこれは購入することにしました。

長くなりましたので、SPケーブルは別に報告したいと思います。

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