パワーアンプの進捗状況 -その4 最終仕様-

パワーアンプ(製品版)の最終仕様・性能は以下の通りです。
(性能改善のため一部数値内容は09年3月23日に改訂しています。)

パワーアンプ電気特性
最大出力:80Wx2(8Ω)
歪率:0.01%以下(20-20KHz最大出力時)
0.0005%(1KHz最大出力時)
0.002%(20-20KHz1W時)
SN比:130dB(IHF-A、75W時)
残留ノイズ: 7uV
DF    : 1500
周波数特性:DC-1MHz(-3dB)
サイズ:250x290x350mm(W,H,D)突起含まず
*数値は実測値です。


上の図はパワーアンプ(製品版)の歪率特性です。試作機よりも改善されて全帯域で最大出力まで歪率が小さくなりました。10KHzの歪率が少し大きく見えてしまっていますが、これでも他のパワーアンプに比較すると数分の1から一桁小さくなっています。
歪率特性が自慢のアンプではありませんが、歪率が小さいということは基本性能がいいことを代表しているようなものです。基本回路をきめてから1年以上プリント基板の配線を改良してきました。その結果高域まで安定にNFBがかかるようになって歪率、DF、周波数特性、過度特性のすべてが1ランク上がりました。

DFも1500と非常に良い値です。

音質の特徴は低音が非常に締まっていることです。この点は他のアンプと比較して明確な差として感じられます。ハイエンドショーで聴いた人からは、国産アンプ(海外製のものと違って)は低音がしまっていないが、お宅のはすごくしまっている、国産がバスレフならお宅のは密閉型の音だとも言われました。

また低音のローエンドが延びた様に聴こえます。これまで50Hzまでしか再生していなかったのが20Hzまできっちり再生するようになった様に聴こえるといったらいいでしょうか。(もちろん実際には他のアンプでも20Hzまで出ているはずなのですが)
中高音の分解能の高さはプリアンプと同じです。とにかく情報量が多くなります。ヘッドホンの音質に近づく感じといったらいいでしょうか?
低歪率特性は実際に聞いてみるとすべての音楽ソースが低歪に聴こえるわけではありません。むしろ他の機器の歪成分が明確にわかるようになります。よく見えるめがねをかけると世の中がきれいに見えるのではなく、むしろ汚れが良く見えて気になったりするのと同じです。もちろん、録音の良いソースを聴いたときに音は絶品で、これまでに聴いたこともない様ないい音を出します。

相性の合うスピーカーはやはり中低域がたっぷりでるスピーカーシステムではないでしょうか?最近はフルレンジでもそういうなりっぷりのSPがあるのでどのタイプと限定できませんが。

こういった方向のアンプをお探しの方は、是非ご検討をお願いします。

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