使用機器紹介 -パワーアンプ編-

 

パワーアンプについて紹介します。現在使用しているのは弊社で製作したパワーアンプ(試作品発売予定のものと同じ回路)ですが、これは別途詳細をホームページで紹介しますので、ここではその他のパワーアンプについて説明します。

 

1.国内製セパレートパワーアンプ

ラックスマンM-07外観

 

このパワーアンプは市販品のひとつとして参考にさせてもらっています。一言で言うと非常に良くできたアンプです。特に外観は相当立派ですし、音質は不快な音は絶対出さないという感じです。全体的にピラミッド型というのでしょうか、低音が豊かに聞こえます。何を聞いても柔らかめの暖かい音色にしてしまうといった感じです。ただ、すべてのソースを同じ様なトーンで聞かせるので、ここのところが気になってくると、不満になると思います。注文をつけるとすると、低音が豊かな代わりに締りが足りなく、ボーン・ボーンという鳴り方です。低音は非常にダンピングの聞いたパワーアンプ(たとえば弊社製)を聴かなければ、分からないのですが(スピーカーのせいだと思ってしまう)、制動力のあるパワーアンプに代えると、M-7の制動力が足りなかったのがはっきり分かります。また、中高音は情報量が足りないというか、毛布一枚を通しているような音にも聴こえます。この辺はこのアンプのいい所の裏返しなのでなんとも言えません。このアンプをソフトドーム系のおとなしいスピーカーで鳴らしたら、ものすごく物足り無い音になるかもしれません。

 

回路的にはやや変則的なところもあります。初段の差動アンプで主にゲインを稼ぎ、2段目はベース接地としてしかも電流出力をパワートランジスタへ入力しています。電流増幅アンプ的な使い方をしています。

 

主なスペックは

 

150Wx2(8ohm)

0.004%(1KHz)/0.03%(20-20KHz)

SN比:115dB(A)

周波数特性:10-100KHz(-1dB)

 

パワーアンプとしては標準的なスペックですが、F特はあまり良くなく、そのせいで高域の歪が若干増えています。またSNも私に言わせれば悪く、内部の配線の引き回しがよくないことを伺わせます。カタログでは高域の歪み率が悪いことを隠すために1KHzのみの歪率特性を載せています。

 

このパワーアンプにはバランス入力やアテニュエーターが付いていて使用上非常に便利です。いつもは自社製アンプを使用していますが、時々これを聴いて、ああこれはこれで良いなあと思えるアンプです。



2.オーディオ雑誌掲載のDCパワーアンプ

自作記事をたくさん載せている月間雑誌(最近は何故か管球アンプが多い)に掲載されたDCパワーアンプです。使用部品もすべてオリジナルに忠実に製作しました。雑誌購読者の方には人気のあるパワーアンプだと思います。写真・正式名称は中傷になるといけないのでやめておきます(熱狂的ファンの方がいらっしゃって、以前怒りのメールをいただいたことがあるので)。主な仕様は

 

MOS-FET出力

出力65Wx2位

 

オリジナルモデルでは非常に中高音が硬い音でどぎつい音です(プリアンプもそういう傾向にあります)。もともとNFBループ内に位相補正がされておらず、しかもNFBループ内にボリュームが入れてあって、この配線の引き回しによって高域に大きなピークができています。出力段のバイアス電流をオリジナルよりずっと大きくして、NEBループ内で位相補正を行った結果大分よくなりました。ただNFBループの引き回しの影響が完全には取れず、多少のピークが残っています。このアンプ、電源部が強力なせいか、ダンピングの聞いた低音が特長です。このアンプ決定的な欠点は1年位すると壊れることです。片CH毎に1-2年使用すると出力段が破損します。よくよく見るとパワーMOSFETの定格を大きく超える(最大定格の2倍の電圧がかかる可能性がある)使用方法になっています。出力が電源電圧まで振り切れるという尋常ではない壊れ方をするので、2回ほど修理しましたが、現在はすべて回路を入れ替えました(ケース・電源部のみ使用)。

 

10KHzの矩形波応答 10KHzの矩形波応答特性(緑:出力、黄色:入力 8ohm負荷)

(2008/01/31)

 

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