SN比でよくある間違い これはひどい

SN比で間違えやすいことで測定する帯域幅で変わるということは説明しました。もう一つ間違えやすい点があります。機器を設計しているエンジニアでも勘違いしていて、実際よりも100倍以上良いと自慢しているケースもあります。

スペクトルからSN比を考えるときは要注意

さてココで問題です。この図はアンプである信号を入れたときのFFTスペクトルです。SN比はどのくらいでしょうか?

信号レベルが0dBV(1V)ベースラインのノイズレベルが-120dBVですから、SN比は120dBです。

というのは正しいでしょうか?

 

実はこれが大きな間違いです。ノイズレベルは例えば20kHzまで取ったとすると、その140倍になります、dBでいうと+43dBです。ノイズレベルは-120dB+43dB=77dB になります。なんとSN比はたったの77dBです。

なぜこうなるかというと、スペクトルで考える際は信号レベルは面積で考えなければいけません。歪率のような2つの信号レベルの比較では波高値で比較すれば良いのですが、ノイズの場合周波数の左から右まで一定の値なのでその積分で考えなければいけません。

具体的には帯域幅を20kHzとすると√20000の約141(43dB)を掛けることになります。

実際こういった基本的なことを間違えて、直流電源のノイズレベルを100倍良く表示しているもの(としか思えない例)がありました。

7月 2019年8月 9月
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031