”Stellanova”は実は・・・・・・だ (使ってみたよ編)

前編ではStellanovaの話をするつもりでしたが、前置きが長くなりすぎて内容に触れる前に力尽きてしまいました。改めて、Stellanovaを使用した結果について説明します。

Stellanovaの接続について

Stellanovaは基本的にセットで販売・宣伝しているのでちょっとわかりにくいのですが、購入したのはワイヤレスユニットAPS-WF02JBLのみです。

APS-WF02JBL

これを使うとPC、ipad等がワイヤレスでDACに接続できます。
ただ、接続を保証しているのは組になるパイオニアのDAC(の他ごく一部)だけとあります(一般的なUSB-DACに接続できるかどうかはやってみないとわかりません)。

 PCには結果的にMacAirを使用することになりました。実は私のケースではwindowsはほぼ全滅で、このために新しいMacを買いました(約10万円、高い!)。例えば、”タブレットを使用して音楽再生を操作するなんて、別に他のでも普通に出来るでしょ”と思われるかもしれませんが、その通りです。ただ通常はDACや音源がLAN等の有線で接続されていて、その再生ソフトの操作だけタブレットで行うのに対して、このStellanovaは音源そのものをワイヤレスで飛ばしながら再生できるところが大きく違います。まるですべての機器がPCに直接・接続されているかのように振る舞うのです。このワイヤレス転送のところがパイオニアの独自技術だそうで、ブロック図はこんな感じになります。

接続したUSB機器は使えるか?

結論から言うと接続したUSB機器はすべて認識しました(使用できました)。

USBーDAC(DCDAC-200)はもちろん、USBーハードディスクドライブ、USB接続のCDドライブすべて認識しました。PCの音源もワイヤレス経由でDACで問題なく再生できました。再生できるだけでなく、再生しながら無線接続されたCDドライブにCDをPCにリッピングしたり複数の同時通信ができるのでびっくりしました。192kHz24bitの音源も問題なく再生できました。

無線接続のメリットは実際に使ってみると想像以上に便利で、一度これに慣れるとUSBケーブルをPCに接続することがかなり煩わしく感じるようになります。

音質はどうだったか

肝心の音質ですが、これがいいのです。有線のUSBケーブルで接続よりもいいんじゃないかと思います。全体的に低域が豊かになった様に聴こえます。高域の歪感が減っている様に聴こえるのです。一般にはハイレゾ音源が音が鮮やかになるような感想が多いのですが、私は逆にハイレゾなどでうまく再生できた場合は中高域がおとなしく聴こえるのが本来の姿だと思っています。

無線の方が音質が良くなるのは、原理的にはおかしいと思われるかもしれませんが、パイオニアのHPでの説明には次の様なものが有りました。

概念図

ワイヤレス転送のブロック図

USB有線接続の場合(アシンクロナス転送)

USB有線ケーブルでの接続図

ワイヤレス転送の方が直接つながってないのでノイズ面で有利とあります。またワイヤレスの場合、ブロック図を見るとFIFOバッファが2重になるのでジッター回りでも有利になるのかもしれません。

問題点は

問題点もあります。安定性がやはり完全ではないのです。残念ながら、こちらの環境では1時間に一回くらい音がプチプチ途切れます。いろいろ試しましたが、現時点では完全とはいえない状態です。

それとなんといっても、接続方法はかなりむづかしい。私の場合まる1ヶ月と13万円の追加投資が必要でした。macAirとipad(中古)をこのために追加したからです。ワイヤレス再生を実現するならipadだけでもあるいはiphoneだけでも出来るのですが、mac(PC)はあった方がいいでしょう。接続の難しさはまた別編で紹介したいと思います。

結局、

”Stellanova”はマニア向けの”ハイレゾ・ワイヤレス・ネットワーク・ステーション”なんじゃないか?

というのが実感です。まあ、マニア向けにすると数出ませんからね、一般向けに商品を企画するというのはわかりますが・・・。

p.s. いろいろと見ていたら、Stellanovaの使い方の説明として最適な図が、パイオニアのサイトにありました。この図(またはもっとわかりやすい図)をもっと全面に出した方がいいんじゃないかと・・・。

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