プリアンプの濡れ衣

一般に、弊社プリアンプを御使用いただくと、音の鮮度、解像度が大幅に向上します。まれに良くなかったという声を頂くことがあります。それは以下の理由によるものと考えています。

(1)再生装置に非常に癖のあるものを含む場合、又はプリアンプで音質調整をしている場合
 もともとの再生装置に非常に癖があるものを御使用されている場合、逆にその癖がはっきり聞こえてしまい、音質が悪く聴こえることがあります。実際にあるところで、ある真空管パワーアンプと組み合わせて聞き比べた場合、通常のOPアンプを使用したプリアンプで聞いた方が、聞きやすい音になっていました。弊社プリの方がそのパワーアンプの癖(高域がきつく付帯音のような音がまとわりついている)をそのまま出してしまいます。OPアンププリを使用した場合でも再生音自体は決して良いものではないのですが、OPアンプで中高域を濁して結果的に多少聞きやすくなったという程度でしたが・・・。(録音の悪いCDは本格的オーディオ装置よりも、むしろラジカセで聞いた方が粗が目立たないのと同じようなものかもしれません)

(2)再生装置が従来のプリアンプに合わせたセッティングになっており、そのまま無調整で試聴した場合
 弊社プリは通常のプリと帯域バランスが多少異なります。例えばバイオリンなどの楽器の音もきれいに分離してはっきり聴こえるので、あたかも中高音のレベルを少し上げたかの様な聴こえ方になります。低域もボーンボーンというベース音が、ビンビンという様に締まった音に聴こえるのです。結果的に従来のプリアンプと入れ換える場合は中高音の再生レベルを少し下げた方がバランスが取れる場合があります。レベル調整ができない場合はSPセッティングを多少調整すると良い結果が得られます。
 言い換えると元々従来使用されていたプリの中高音がつぶれているので、結果的に中高音の再生レベルを上げた設定になっているケースが多いのです。その状態で弊社プリをいれて音のバランスが悪いなどと言われても・・・・。
 実際に音質が今ひとつといわれてしまう割合はパッシブプリで5%、DCプリで10%程度です。DCプリの方が音質が良いのになぜDCプリの方が良くなかったといわれてしまう結果が多いかというと、パッシブプリをご自宅にてご試聴いただいた場合、音質に疑わしい点があってもパッシブプリ本体ではなく、ご自身の再生装置に問題があるのではないかとお考えになるのに対し、DCプリをご自宅で御使用し再生音に癖が出た場合、プリアンプのせいにされてしまうからだと思っています。

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