ラズパイ4を音楽サーバーとして使用すると、音質的にはハイエンド用としてはちょっとむりかなという感じでしたが、それではリニア電源と組み合わせてみたらどうでしょうか?
リニア電源を試してみる
手元に5V5Aの試作電源があったので接続してみました。この電源は一度5A版を製品化しようかと思って作った試作機です(現在製品化は予定していません)。これをラズパイ4接続してみると、なんと音質が激変しました。うるさかった悪い要素がすっかり消えて、その音質はこれまでのものとは一線を画するものになりました。
ラズパイ4音楽サーバーの音質は
弦の音はきつさがまったくなくなり、低音楽器の分離がよくしまっています。ボーカルや楽器のニュアンスが気持ち悪いほどリアルに届いてくるようになりました。音質上の変化はジッター特性が大幅に改善されたときの効果だと推察しますが、電源を変えた効果の度合いが今までで一番大きい気がします。デジタル機器でスイッチング電源から当社のDCアダプターに変えると同様の変化はあるのですが、変化の度合いが他に比べると3-5倍くらいあると言ったら伝わるでしょうか?これを聴くと通常のCDP+SPDIFやPC+USB-DACに戻れないくらいに変わります。
ラズパイ音楽サーバーの気になる点
ただ今までの音とは雰囲気が結構ガラリの変わるので、多くの人に試してもらわないと結論としてはこれがベストだとは言えないかもしれません。
ハイレゾも192kHz,24bitやDSD11.2MHzの音源もきちんと再生されていました(ただし懸念点もあります)。
それと、ラズパイ4+Volumio2(音楽OS)の問題点として、音質以外に気になっている点は
- この組み合わせではリッピングができない
- 曲の情報が文字化けする
- ハイレゾ音源はサンプリングレートが勝手に変わっている気がする
ということがあります。
volumio2は基本的に無料ですが、CDのリッピングができません。ただし有料サービスに登録するとリッピングができるようです。ラズパイを使用せずにPCなど外部からNASにCDデータをリッピングしておけば聴けますので大きな問題ではないでしょう。
文字化けに関してはWindowsとLinux系では文字コードが異なることからくるそうで、設定だけでは解決しない様です。ただ巷では音源の日本語データの文字コードを変換する方法が試されている様です。
3番目はなぜこうなるのか不明なのですが、ラズパイのビットクロック端子をオシロで観測すると、かってに48kHz系の周波数が出力されています(本来は44.1kHz系のはずが)。
と少し気になる点はあるのですが、この音質はとても魅力的なので是非皆さんにも試せしてもらえたらと思っています。
市販のLAN音源を扱う音楽サーバーでは100万円クラスの最高級品でもスイッチング電源を内蔵していたりしますから、ひょっとするとひょっとするのではないかと思っています。
ということで・・・、ここからは
製品化検討中
使用した試作リニア電源に若干の変更を施し、ラズパイ用電源シャーシとして販売しようかと考えています。
リニア電源とラズパイ、5インチ液晶モニター(タッチパネル式)、シャーシ、接続コネクタ等のセットになります。ただ、今はラズパイ4が品薄で入手しにくいので、当面はラズパイ無モデルとなるかもしれません。電源は5V5Aまで対応可能で周辺機器を追加しても十分な余裕があります。
入手後、これにSSDなどを取り付けまたは接続すれば相当高級な音楽サーバーが出来上がります。
ラズパイですのでできるだけ安価にしたいと考えていますが、それでも(少量自社生産の)当社が販売するということで、ラズパイとしては相当高価な機器になってしまうと思います。
仕様がまとまってきましたら、またお知らせさせていただきます。