オーディオの道場破り -もう来ないで~-

<まず最初に今年のブログの方針について・・・。>
最近ブログの更新頻度が少なくなってきた。ただのつぶやき程度でいいものを、だんだんとまとまった内容を書こうと欲張ってきたせいだ。今年からは一つのタイトルで少しづつ書き足しながら整えていこうかと思う(更新の度に新しいタイトルにするとあまりに細切れで読みにくくなると思うので)。当然、話の内容がある日を境に変わったり、やっぱりやめたり(消去したり)、全体がまとまっていないという事もあるかもしれないが、ご容赦願いただきたい。

弊社は基本的にはオーディオ製品のメーカーのつもりで、さらに自社で通信(インターネット)販売をやっているつもりだ。現状としてはオーディオショップとして店舗を構えてやっている訳ではないのだが、こちらに来訪したいという方も多い。
大体こういう方は「お店は何時までやってますか~」って電話で聞いて来る。お店じゃないよ会社だよーって言いたいのだが・・・・。単にセレクターを購入したいからという人も多く、なぜ通販ではなく直接購入したいのか、真意はわからないのだが、ほとんどはどんなところで作っているのか(どんな人が作っているのか)見たいという事なんではないかと思う。

今は本当に忙しいので来社は購入も試聴も休止させていただいているが、昨年に事務所での試聴に対応してこう思った。
来社する人に何タイプかに分けられる。

1. 購入するかどうかの判断のために試聴に来る方(買うつもりで来る人)
2.デモ機を借りるかどうかの判断のために試聴に来る人
3.買う気の無い人、試聴そのものが目的(趣味)
の3タイプです。

1の人は本当にありがたい人。基本的にちょっと聴いて(例えば5分で)これ下さいと言ってくれる。考えてみればそうで、訪問した部屋、スピーカーでいきなり聴いただけではアンプの音質を判断できるわけはないので、これ以上聴いても仕方が無いという事だろう(でもだったらなんで来訪していただけたのだろうか???)。こういう方の割合は少ない。全体の1割位で、まずこういう方がいらっしゃるとは期待しない方がいい。もちろん聴いて判断してもらうための試聴なので、試聴してよかったら買って下さい、期待したほど良くなければご購入いただけなくてももちろん結構なのです。
ただ、こういった購入判断のために来訪されるのではなく、ただ興味本位というか、試聴に行く事が趣味という方も多くその点は見当違いだった。

2はこれが全体の中では最も多いと思う。7割くらいは2の感じだ。30分から長い人だと1時間くらい聴いて、「いいですね~、じゃあデモ機貸して下さい」とおっしゃる(トホホ)。こちらの立場から言わせてもらうと、デモ機を借りるなら最初から試聴に来ないでデモ機を借りて欲しいのだが、聴くのはただだから聴いてから判断しようという事なのだろうか?結果的にほとんどがこのタイプです。

3は1-2割くらいの割合だと思うが、印象が強いので多いように感じる。大手メーカーの試聴室はもちろん、いろいろなショップに行きつくしている人。こういう人はもちろん買わないし、買わないなと思わせてくれる。いろいろなところに行っているということ自体、結局買わないから転々としているわけで、試聴慣れしているということが直ぐにわかる(そもそも隠していないから)。
 あそこのショップはひどかった、それに比べるとお宅はずっといいとか言ってくれますけど、他へ行っても同じ様に行ってるんじゃないかなーって思いますね。ちょっとしたおねえさんに向かって、「きみかわいいね~」って言えば、「うそー、みんなにそう言ってるんでしょ」って言われるのと同じ事だ(私はそういう事を言った経験ありませんが・・・・)。

ひどいと思ったのは弊社の製品ではなく、こちらに置いてある他社の製品を試聴に来た人がいる事。一応パッシブプリの試聴で申し込みを頂いたのだけれど、来社して開口一番ラックスマンのパワーアンプで聞かせてくれと言われた(のでわざわざ引っ張り出してつなぎ代えた)。何でも最近同じ型の中古アンプを入手して、今度は六本木工学研究所のスピーカーを買おうかと思っていて、丁度同じ組み合わせが弊社にあったので聴きに来たという。これはもうカチンと来ましたね、お断りしようかと思ったが、変に恨まれても怖いので対応しましたけど。案の定パッシブプリは買いませんでしたよ。これ以降、弊社の所有機器の機種名はホームページから削除しました。
こういうケースは完全に想定の範囲外でこういう人も来るかと思うと試聴を当然のサービスと位置づけるのも考えてしまう。こちらから言わせていただければ”道場破り”が来たように感じてしまいます。

試聴対応は1-2時間程度でもその前後も余裕を見てスケジュールをあけておく必要があるし(早く来る人もいる、遅く来る人もいる)、散らかる作業もできないので実質的には半日がかりだ。お客様から見ると1回でもこちらから見るとそういうことが何度も続くわけで、結構なロス(そう言ってはいけないのだが)になる。

というわけで最近は事務所での試聴対応にはやや消極的です。(現在は多忙なのでデモ機貸し出し以外は休止しています)

オーディオ店の方はその点大変だと思いますね。まあ私の様に作って売っているのとはスタンスが違うとは思いますが、冷やかしの人も多いのに(勝手な想像)、毎日丁寧に対応しているわけですから。まあ、自分で作っているわけではないので、接客勝負というところもあるし、また対応のし甲斐もあるのだと思うが・・・。私はどうしてもこの点まだ慣れていません。

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