はじめに
久しぶりにテクニカルな内容を投稿させていただきます。
以前ラズパイ(Linux)に音楽用OSのVolumioを組み合わせたミュージックサーバーで、この電源をリニア電源(5V3A)にしたら音質が抜群に良くなりました。今回はwindowsPCに開発した19V3Aリニア電源を組み合わせてテストしてみました。
最近は19V3A位で動くwindows用miniPCが安価に市販されていて、音楽用にも十分な性能を持っています。今回試したのは下のminiPCで、アマゾンで39000円で売られていました。2世代前のcorei5ながら、相当の高性能で5年前に私がメインPC用に25万円で購入した最高級デスクトップPC(corei7)よりも、なんと性能面で優れています。足りない機能は当然のことながら外部グラフィックボードを搭載できないことぐらいです。このPCで4kモニターを2台接続できるので、通常の使用でなんの不足もありません。恐ろしい世の中になったものです。
wav信号を再生してみた
miniPC本体でwav信号を再生(DA変換)した際の信号スペクトルを解析してみました。
1kHz0dB(44.1kz,16bit)のwav音源のminiPCでの再生信号
これはwav音源をUSBメモリーに入れて、miniPC内でアナログ信号に変換し、miniPC本体のヘッドホン出力から取ったアナログ信号をオーディオアナライザーで解析したスペクトルです。まるで違う信号を再生しているかのような、スペクトルの違いです。付属のスイッチング式DCアダプター(19V5A)ではベースラインのノイズが30dB位多いことがわかります。特に30kHzと110kHz近辺のノイズが凄いです。
PCのCPUは1-3V程度の電圧で駆動されていると思います。当然PC内部のスイッチング電源で電圧が変更されていると思います。にも関わらず、良質な電源に変更することで、ここまで雑音レベルの差が出るとは驚きです。
1kHz-60dB(44.1kz,16bit)のwav音源のminiPCでの再生信号
さらにこちらは信号レベルを0dBから-60dBに落とした際のスペクトル信号です。このレベルでは付属電源ではだいぶノイズにまぎれてしまっています。
アナライザーの総合画面で信号レベルを見てみると
信号レベルを見てみると、付属電源では入力電圧が8mVになってしまっています。本来は-60dBの信号再生なので1mV程度のはずなのですが、ノイズが多過ぎて8倍に計測されていることがわかります。また高周波ノイズの影響で、アナライザーでは119kHzの信号と認識されています。
使用した19V3A試作電源
終わりに
オーディオ用としてこのPCのからのアナログ信号を直接聴くということを考えているわけではないのですが、USB-DACを接続した際にジッターを低減して音質も良くなるのではと考えています。デジタル信号も元を正せばアナログ信号なので・・・・。またこのminPC+リニア電源の構成でRoonなどを導入してTidalを再生すれば最高の音質が狙えるかもしれないと考えています。
この19V3A電源は従来のDCアダプターと同じサイズになんとか収めました。違うカテゴリーの直流電源なので新たにJETの試験を受けて、通った際は市販しようと考えています。年末くらいまでには間に合わせたいと思います。