オーディオアンプを作っている時に信号線に指で触れてスピーカーから「ブーン」という音が出た経験は、自作する人なら誰にでもあると思います。
アンプの信号線に触った時の波形はこんな感じです。50Hzのハム音が出ています。
それはいいとして何か気づきませんか?
そうです、線が妙に太い、ゲジゲジしている。
これを時間軸方向にぐっと拡大したのが次の図です。
こちらの波形は横軸(時間軸)が50uS/divなので、数十kHzの成分が発生していることが分かります(50Hzの成分は横軸を200倍に拡大しているので見えなくなっています)。
この波形は最近買った印刷機能付きのデジタルオシロ、DL1540で観ています。このオシロはFFT機能も付いているので便利です。
上が波形で、下がそのFFTスペクトルです。FFTの横軸のスケールは25kHz/divです。33kHzあたりと80kHzあたりにピークがあります。それとこのグラフでは見えませんが80MHz近辺のノイズが乗っていることもあります。
数十kHzのノイズはスイッチング電源やインバータ機器のノイズではないかと思います。
記憶が定かではないのですが、大昔(数十年前)はオシロでハムを見てもこういった高周波はほとんど乗っていなかったと思います(多分)。
最近は高周波の成分が日に日に増しているように感じます。デジタル機器が多くなっているので当然だとは思いますが、もし”黄金バット”がいたら(彼は超音波も聴こえるそうなので)、どこに行っても日々超音波ノイズに悩まされてることでしょう。