DACのクロック周りの動作はこうなっています -間違ってたらごめんなさい-

オーディオ用DACの動作について特にクロック周りを中心に解説してみたいと思います。

CDプレーヤーのデジタル出力の信号は1CHです(ステレオなのに?)。同軸ケーブルにしろ光ケーブルにしろ1本の線なのでそれはわかると思います。

ところでオーディオ様DACのチップ(バーブラウン社製とかxx社製とかいう奴)を動作させるためには何種類の信号入力が必要でしょうか?

(1)1つ
(2)2つ
(3)3つ
(4)4つ以上




正解は(4)で4種類です。その4種類とは、
1.シリアルデータ:CDの場合16ビットで記述されるPCM信号データそのものです
2.LRクロック:扱う信号がステレオ(2CH)なので、今どちらの信号を取り扱っているか示す信号線です
3.ビットクロック:1のPCM信号を読み取るためのクロックです。これが無いとPCM信号の今何ビット目をよんでいるかわからなくなります。
4.システムクロック:DACが内部で計算を進めるためのクロックです。例えば44.1KHzのサンプリング信号に対して、そのデジタル信号からアナログ信号に変換するのにいろいろな処理を内部でしているので(補間とか、デジタルフィルタリングとか)、その数百倍の高速なクロック信号が必要になります。

まあこの方式を3線式DACとか言いますから3つといってもいいのですけど(は?)。

それでは次の問題です。
以上の動作をさせるためにいわゆるマスタークロックとよばれるクロック?(水晶発信器等)はいくつ必要でしょうか?

(1)4個
(2)3個
(3)2個
(4)1個
(5)0個(必要ない)





正解は(5)の「0個必要ない」です。

どうしてかというと、クロック信号を作ってくれるチップがあって、CDプレーヤにしろ、DAコンバーターにしろ必ずそういったチップを使用しているからです。Digital Audio Interface ReceiverといってレシーバーとかDAIとか呼ばれています。
図に描くとこんな感じです。

水晶発信器はレシーバーの入力のサンプリング周波数の判定に使用するか、あるいは多分CDプレーヤーの回転数制御に使用されるとかで、クロックそのものに使っていないのです。

超高級機でクロックを別にもち、そのクロックをDACチップで使用するものも有りますが普通の50万円くらいまでのCDプレーヤーではその様な構成のものはまずありません。

ついでに各波形を実測したのがこれです。
システムクロック(11.3MHz)
ビットクロック(2.82MHz)
(LRクロック44.1KHz)

え?、システムクロックの波形が汚い?、そうなんです。これは44.1KHzの信号入力だからまだこれですんでいるんで、96KHzとか192KHzとか言ったらもう寝たきりみたいな波形になることでしょう。だからジッターが効くんじゃないかとも思います。192Khzなんて欲張らずに96KHzあたりにしといた方が無難だとも思います。

まあこの辺のところはDACを作る人なら誰でも知っている事で、別段変わった話ではないのですが、雑誌の記事などを見ると不思議なな内容も多く有りましたのでさわりの部分の説明してみました。
(私のほうが間違っていたらごめんなさいっと)

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