初めに
昨年12月5日という少し前の話になりますが、久しぶりにサントリーホールで行われたコンサートに行ってきました。サントリーホールのコンサートは音が悪いので興味が無いのですが、妻がチケットを購入したということでお付き合いしました。
このコンサート、さほど期待はしていなかったのですが予想以上にがっかりでした。
曲目がわからない
チケットの封筒にはいいていたパンフレット(プログラム)は上の写真のものでした。当日の曲目が書いてないのでわかりません。後でネットで調べたら、
チャイコフスキー:交響曲第1番 ト短調 Op.13 「冬の日の幻想」
チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲 イ長調 Op. 33 (チェロ:アレクサンドル・ブズロフ)
チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 Op. 74 「悲愴」
でした。
さすがに悲愴は聞いていてわかりましたが・・。当日のプログラムは配られず、有料で売っていましたが買わなかったのです。 いつからプログラムが有料になったのでしょうか???
ホールについて改めて気づいたこと
改めて気づいたのですが、このホールトイレが少ない。1Fだけで1000名は入ると思いますが、男性用の大きい方の個室は左右合わせて5つしかありません。どうしても行きたい場合はトイレの中で(臭いと思いながら)待つことになります。どう考えても少ないです。(必要なトイレ数もわからない人に音響設計ができるでしょうか???)
音はやはり残念というしかない、ソロが特にぱっとしない
途中フルート(?)のソロらしきものがありましたが、これがパッとしない。演奏者をみると、これ以上出せないというくらい一生懸命吹いている(ように見える)のですが、音が小さくどう聞いてもパッとしないのです。サントリーホールのように後ろが抜けているところは音が小さくなるので、ソロのパートが映えないのです。ピアノのソロですら貧弱な音になりますから、フルートではどうにもなりません。ヨーロッパのホールでしたらソロでも結構聞き応えがあるのですけどね。
バイオリンが40人位いたかも
このオーケストラはバイオリン奏者が非常に多く、ざっと見て40人くらいはいました(ビオラもいたかも)。通常よりは厚みのある音でしたが、それでも人数の割にはしょぼい音で、しかも高域がかすれているというか、ぎすぎすしているような音でした。弦楽器の音がこういった変な音になるのは楽器や奏法によるものではないと思います。改めてホールの壁を見ると、どの壁も細かな凹凸が無い壁ばかりなので、音が固く聞こえるのかもしれません。
運用がひどい
練習が長引いているということで、開場が開演のわずか15分前でした。ずっと狭いロビーで混雑しながら待たされました。
残念ながら感動できないコンサート
非常に人気と実力があるオーケストラらしいのですが、その雰囲気は十分にありましたが、残念ながら聞こえてくる音には反映されていませんでした。やはりコンサートホールが重要だということを改めて認識しました。
これで22000円は世界の中でもぼったくり
このチケットは22000円でした。ヨーロッパではクラシックのコンサートは意外と安いので、22000円というのはかなり高い方です。この内容(音)でこの価格というのはちょっと高すぎると思います。もちろん値段は楽団員の人数や旅費などでも積み上がるでしょうから一概には言えないかもしれませんが・・・。
クラッシクファンが増えない(いないわけだよ)
サントリーホールというと、東京では最も有名なホールですからクラシックに興味のない人でも一度は聞く機会があると思います。そういった機会であまり感動しなければクラシックのファンにならないと思います。私の知人で(オーディオ関係の人を除けば)クラシックを聴く人は一人もいません。
家庭画報か何かにに掲載されたらしい(道理で妙に感動したおばさまが・・・)
この公演は家庭画報でも紹介されたらしく、いつもと違う様な層のお客様もいらっしゃったようです。後ろの席のおばさまが公演前から**の公演はよくなかったとか、終わってからもブラボブラボー「**が素晴らしい・・・」と妙に感動されたようでした(そう大声でしゃべってらっしゃったので)。
おわりに
ということで、昨年の話にはなるのですが、本来素晴らしいであろうオーケストラの公演ががっかりだったというお話でした。
今度、本拠地のサンクトペテルブルグに行って、もう一度このオーケストラの本来の音を聞いてみたいと思いました。そのためのきっかけを作ったと思えば、よいご縁だったのかもしれません(ちょっと高いけど)。