コットンクラブでテレンス・ブランチャードを聴いて来た -正直がっかりした-

テレンス・ブランチャードとの出会い

テレンス・ブランチャードさんは昔、CDをCDショップで買って知っていました。そのCDはこの「ニューヨークセカンドライン」というものです。

その後だいぶ立って出たこの「Tale of God’s Will」もとてもいい音でした。

今回、そのテレンス・ブランチャードさんが来日するということで聞きに行きました。お気に入りのブルーノート東京でも演奏があったのですが、系列のコットン・クラブでもやるということで、今回はコットンクラブに行ってみました。

コットンクラブはとても場所がいい

KITTEビル 旧郵便局の面影を残してきれいになっている
KITTEビル 旧郵便局の面影を残してきれいになっている

ブルーノート東京は青山にあるのですが、駅からはちょっと遠いです。コットンクラブは東京駅の真ん前のKITTEビルの隣のビルにあってめちゃくちゃアクセスがいいです、しかも場所がおしゃれ。

その代わりコットンクラブは席が狭い

ただ中はブルーノート東京の半分くらいの大きさで、しかも席が狭いです。よくこんな椅子を探したなというくらい狭い椅子(幅40cm位)。

コットンクラブの内部の様子
コットンクラブの内部の様子

肝心の演奏ですが、期待していたのと違いました。

ただ残念ながら音が悪かったです。ブルーノート東京はかなり音質が良く、ピュアオーディオの人が聴いても満足できるPA装置でした。コットンクラブの音質はそれと逆に、場末のディスコの様な音質です。エレキベースとバスドラムの低音だけ異常にドンドコドンドコと鳴っていて、エレキギターやトランペットの音はほとんど聞こえないくらいです。PAのミキシングのバランスが異常です。テレンス・ブランチャードではなくて、バランス・ブレチャッタードって感じです。

演奏にはピアノ、バイオリン、チェロ、ビオラなどの楽器も参加していましたが、弦楽器の音はほぼ聞こえず(低音のドンドコのせいで)、しかもトランペットの音もスピーカーやっと聞こえる程度でした。

ここは100人くらいのホールなので、本来PAを使わなくても十分なくらいなのですが、低音が過剰なPAの音だけが聞こえてくるという、非常に残念な音響でした。

今回のPAはコットンクラブの設定か、奏者テレンス本人の設定かわかりませんが、結果が残念だったことに変わりありません。

CDの録音はとっても良かっただけに、残念でした。これなら家でCDを聴いていたほうがよっぽど良かったです。

今回パスタコースを注文しておきましたが、料理も前菜・パスタ・メインなどとは書いてあるものの、メインの肉が何なのかも予約時にはわかりません。鴨肉だったのでがっかりです。ただパスタは麺がもちもちしていて非常に美味しかった(普通のイタリアンレストランよりおいしい)。

次はやっぱりブルーノート東京に行こうと思います。

コンサートホール(ヨーロッパ、国内)のブログ・リストです

ヨーロッパで聴いたコンサートを中心とした、コンサート関連のブログが、結構散らばっていて見にくかったので、一覧にしてみました。

内容的には既に個々のブログで紹介したとおりですが、整理一括編としてご活用下さい。

(円安で当面海外で聴く気にはなれません。)

 2007/9/25 音質の良いコンサートホール・悪いコンサートホール

 2009/8/17 クラッシック・ブラボーの不思議 ブラボーじゃなくて金返せでしょの巻き (コメントたくさん)

 2012/7/12 ヨーロッパのコンサートホールで音楽を聴く(1) -プラハ・スメタナホール-

 2012/7/18 ヨーロッパのコンサートホールで音楽を聴く(2) -ベルリン・フィルハーモニーコンサートホール-

 2012/7/20 ヨーロッパのコンサートホールで音楽を聴いてみた(3) -ウィーン楽友協会(ゴールデンホール)-

 2012/8/5 ヨーロッパのコンサートホールのまとめ

 2016/5/14 ヨーロッパのコンサートホールで音楽を聴く 4年ぶりの(4

 2018/9/24 オランダ・コンセルトヘボウで音楽を聞いてきました 音質は一番?

 2019/11/12 音が良かった世界のコンサートホール !勝手にランキング!

 2019/9/26 ロンドンシンフォニー本拠地のバービカンホールでクラシックを聴いてきた

 2019/10/23 ロンドンでクラッシックを聞いてきた(その2)

 2020/1/13 ワレリー・ゲルギエフをサントリーホールで聴いて、ワレに返りました

2020/2/5 エサペッカ・サロネン指揮のオーケストラがすごかっった

エサペッカ・サロネン指揮のオーケストラがすごかっった

1月29日(火)に芸術劇場で行われたエサペッカサロネン指揮のコンサートに行ってきました。エサペッカサロネンは CD などでその音の良さを知っていましたが、今回が生で初めて聞きました。

 演奏がすごかった

メインの曲は火の鳥です。火の鳥は前半が結構だれるので後半の迫力ある所だけでも十分かと思いました。ですが音がとにかく凄いです。

例えばティンパニの音が今まで聞いたことないほどに迫力があってキレがあります。コントラバスのピチカートもズシンズシンと響きます(これはホールが良いからだと思いますが・・・)。これがもしサントリーホールだったらピチカートがツンツンという迫力ないものになってしまいます。

木琴がまた凄い。非常に大きな音で、まるで木琴のようには聞こえません。フルートが野太く聞こえ、その音量も尋常ではありません。トロンボーンはまるでサックスのように音程が安定しています。トロンボーンですから動かし始めと終わりが普通は音程がずれるのですが、音程がずれることがまったくないのです。芸術劇場は比較的音量が取れるホールでホールの音が良いこともありますが、こういった普段は目立たない楽器の音一つ一つが素晴らしかったので驚きました。

こういった何気ない楽器の音が素晴らしいのは、おそらくこのオケは普段から尋常じゃない考え方でいろいろなこと試して日夜努力しているのだと感じました。

芸術劇場の音響は素晴らしい 

久しぶりに芸術劇場でオーケストラを聞きましたがやはりこのコンサートホールは都内でも随一のとても素晴らしいホールだということを再認識しました。サントリーホールでは音量が取れなくて何を聞いても全く迫力がないのですが、このホールでは楽器のソロでも非常に迫力が出ます。

また弦楽器の音が非常に綺麗です。このホールは壁に数 CM単位の凹凸のある拡散材が貼ってあるので、響きが綺麗に聞こえるんだと思います。この響きの綺麗さは都内随一だと思います。

バイオリンソロの庄司さんは凄くて怖い

バイオリンソロの庄司さんはパガニーニのコンクールで最年少で優勝したそうです。初めて聴きましたが確かに美味いこと美味いこと。最初の方から弓がかなり切れていて、途中音量をセーブしてるように聞こえました。ただ一つ気になったのは庄司さんの髪型で、髪を振り乱して弾くのですが、庄司さんは見なくても弾けるのでいいでしょうが、髪が全部前に来ていて、まるで貞子のようで

演奏中(これが正面)

演奏が終わるとこうなる

 

した。もちろん演奏には問題ないんでしょうが、見てるほうはちょっと怖いので、できたら髪をまとめた方が気にならないと思います。聴いてる間、そればかり気になってしまいました。

 

でもとっても上手でしたし、機会があったらまた聴きたいと思いました。

エサペッカサロネンはどこの人かと思ったら、ロンドンが本拠地でした。去年にロンドンに行ったのに、エサペッカサロネンを聞いてこなかったを私は大馬鹿ものでした。(人生とはそういうものです。)

 

 

N響がきっかけでした

このコンサートを知ったのはその前の週にN響を聞きに行ったからでした。N響は今日はあまり自分から行きたいコンサートではないのですが、妻がチケットを買ったのでお付き合いしました。場所は渋谷のオーチャードホールです。このホールでオーケストラを聴くのは初めてですが、形はなかなかいい感じなのですが、音的にはもう一つという点がありました。ステージ付近をもうちょっと天井低く絞った方が音量出て迫力が出るかなと思いました(サントリーホールよりはマシですけど)。この N 響を聞きに行った際にもらったチラシで、サロネンのコンサートを知り、急いでチケットを買ったのでした。

それにしても芸術劇場の24000円のチケットは高い

と思います。芸術劇場は2階も結構オーケストラに近いので、2階でも良かったかもしれません。それでも2万円しますが。

エサペッカサロネンの演奏は国内で聴いたオーケストラの中で最高のものでした。機会があったら皆さんも是非聴いてみてください。サロネンは来年サンフランシスコに移るようですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワレリー・ゲルギエフをサントリーホールで聴いて、ワレに返りました

初めに

昨年12月5日という少し前の話になりますが、久しぶりにサントリーホールで行われたコンサートに行ってきました。サントリーホールのコンサートは音が悪いので興味が無いのですが、妻がチケットを購入したということでお付き合いしました。

このコンサート、さほど期待はしていなかったのですが予想以上にがっかりでした。

曲目がわからない

チケットの封筒にはいいていたパンフレット(プログラム)は上の写真のものでした。当日の曲目が書いてないのでわかりません。後でネットで調べたら、

チャイコフスキー:交響曲第1番 ト短調 Op.13 「冬の日の幻想」
チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲 イ長調 Op. 33 (チェロ:アレクサンドル・ブズロフ)
チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 Op. 74 「悲愴」

でした。

さすがに悲愴は聞いていてわかりましたが・・。当日のプログラムは配られず、有料で売っていましたが買わなかったのです。 いつからプログラムが有料になったのでしょうか???

ホールについて改めて気づいたこと

改めて気づいたのですが、このホールトイレが少ない。1Fだけで1000名は入ると思いますが、男性用の大きい方の個室は左右合わせて5つしかありません。どうしても行きたい場合はトイレの中で(臭いと思いながら)待つことになります。どう考えても少ないです。(必要なトイレ数もわからない人に音響設計ができるでしょうか???)

音はやはり残念というしかない、ソロが特にぱっとしない

途中フルート(?)のソロらしきものがありましたが、これがパッとしない。演奏者をみると、これ以上出せないというくらい一生懸命吹いている(ように見える)のですが、音が小さくどう聞いてもパッとしないのです。サントリーホールのように後ろが抜けているところは音が小さくなるので、ソロのパートが映えないのです。ピアノのソロですら貧弱な音になりますから、フルートではどうにもなりません。ヨーロッパのホールでしたらソロでも結構聞き応えがあるのですけどね。

バイオリンが40人位いたかも

このオーケストラはバイオリン奏者が非常に多く、ざっと見て40人くらいはいました(ビオラもいたかも)。通常よりは厚みのある音でしたが、それでも人数の割にはしょぼい音で、しかも高域がかすれているというか、ぎすぎすしているような音でした。弦楽器の音がこういった変な音になるのは楽器や奏法によるものではないと思います。改めてホールの壁を見ると、どの壁も細かな凹凸が無い壁ばかりなので、音が固く聞こえるのかもしれません。

運用がひどい

練習が長引いているということで、開場が開演のわずか15分前でした。ずっと狭いロビーで混雑しながら待たされました。

残念ながら感動できないコンサート

非常に人気と実力があるオーケストラらしいのですが、その雰囲気は十分にありましたが、残念ながら聞こえてくる音には反映されていませんでした。やはりコンサートホールが重要だということを改めて認識しました。

これで22000円は世界の中でもぼったくり

このチケットは22000円でした。ヨーロッパではクラシックのコンサートは意外と安いので、22000円というのはかなり高い方です。この内容(音)でこの価格というのはちょっと高すぎると思います。もちろん値段は楽団員の人数や旅費などでも積み上がるでしょうから一概には言えないかもしれませんが・・・。

クラッシクファンが増えない(いないわけだよ)

サントリーホールというと、東京では最も有名なホールですからクラシックに興味のない人でも一度は聞く機会があると思います。そういった機会であまり感動しなければクラシックのファンにならないと思います。私の知人で(オーディオ関係の人を除けば)クラシックを聴く人は一人もいません。

家庭画報か何かにに掲載されたらしい(道理で妙に感動したおばさまが・・・)

この公演は家庭画報でも紹介されたらしく、いつもと違う様な層のお客様もいらっしゃったようです。後ろの席のおばさまが公演前から**の公演はよくなかったとか、終わってからもブラボブラボー「**が素晴らしい・・・」と妙に感動されたようでした(そう大声でしゃべってらっしゃったので)。

おわりに

ということで、昨年の話にはなるのですが、本来素晴らしいであろうオーケストラの公演ががっかりだったというお話でした。

今度、本拠地のサンクトペテルブルグに行って、もう一度このオーケストラの本来の音を聞いてみたいと思いました。そのためのきっかけを作ったと思えば、よいご縁だったのかもしれません(ちょっと高いけど)。

ロンドンでクラッシックを聞いてきた(その2)

9月にロンドンに行ってきましたが、ロイヤル・アルバート・ホールとバービカンホールでもコンサートを聴いてきました。

ロイヤルアルバートホール

こちらはコンサートホールというよりも、多目的ホールと行ったほうが良いかもしれません。日本でいうと武道館みたいな感じでしょうか。この季節はBBC PROMSといってヨーロッパ中で音楽祭をやっているのです。ロイヤル・アルバート・ホールでは連日クラシックコンサートを開催しています。

 

このホールの特徴

中心部が平らな土間?になっていて、テニスの試合もできるそうです。PROMSの期間はこの土間スペースが安く開放されていて1000円位の当日券で入れます。

そして驚いたことに、アルコールを飲みながら鑑賞できるのです。この土間スペースは椅子がなく

立ち見です。このホールは天井がドーム型で球状の音響への悪影響を避けるために拡散板がたくさん吊るされています。

気分はマフィア

この周りは普通の席で、更に壁際はほぼ全周がバルコニー席になっています。よく映画でマフィアが襲われる様なシチュエーションにあるような席です。このバルコニーの席でもアルコールつまみが自由に楽しめます。

 

 

ウィグモアホール

ロンドンの一番にぎやかな通りの一つ裏にある小ホールです。収容人員は500名程度というところでしょうか?小ホールなのでオーケストラは到底無理で、ピアノ、弦楽4重奏などの小曲がメインです。

プログラム

当日はベートーベンフェスティバルの最中で、まずホルンとピアノという変わった組み合わせでした。このホールはステージの天井が半球状の形状で天井も円弧の様になっています。このせいか非常に響きが美しく弦楽器、ピアノなどの音が綺麗です。

ピアノとホルンという組み合わせも、初めて聞きましたがうまいせいも有って結構いなと思いました。

このホールはやや高齢の方が多く、服装もちゃんとしている方が多い気がしました。

 

 

 

 

コベントガーデン

最後にクラシックではないのですが、コベントガーデンと呼ばれるエリアの夜がなかなか素敵でした。コベントガーデンは新宿の歌舞伎町を健全にして、規模を数10倍にしたような雰囲気で、いろんな興行をやっています。googleで高評価のロニースコッツのJazzクラブに入ってみたのですが、これがとてもいい感じで、お客様がコンサー

ロニースコッツのクラブでパチリ

トホールよりもお上品でした。生演奏もすこぶるうまくて感激、お値段は高いのですが、高いだけのことはありました。

コベントガーデンはオカマも多くてエルトン・ジョンみたいな感じの人がうじゃうじゃいました。よるブラブラするとワクワクの楽しい場所でした(ひょっとしたら危ない場所だったのかも・・・)。