オーディオデザイン出力500Wの真空管ヘッドホンアンプを発表

オーディオデザイン社は出力500Wの真空管ヘッドホンアンプを発表した。

出力菅には211を2重封入して高出力耐えるようにした次世代の新型真空管「Dream211」(プレート損失)を新規開発し使用している。価格は560万円で完全受注生産という。

Audiodesign社の新型真空管ヘッドホンアンプ 560万円
新規開発したDream211真空管 2重封入でプレート損失500Wを達成

というのはまったくの嘘で、実はこの写真、AIが勝手に生成したもの。

こちらの情報は一切入れないで、いくつかのキーワード(ハイエンド 真空管 アンプとか)を入れただけでこんなのが出てきました(キャプションと文章は私が作りましたが・・・)。オーディオデザインがちょっと狂ったら、いかにもこんな製品を出しそうで、逆に気持ち悪いです。アカウントの個人情報も分析してAIが生成したとしたらとっても怖い話です(多分そうではないと思いますが・・・)。

バランスがおかしいながらも、大迫力の写真で本人の私が一番驚きました。

トランジスタ技術SPECIALにポタアンの記事が再掲載されました

トラ技スペシャルに昔の記事が

10月1日にCQ出版のトランジスタ技術SPECIAL No.160「アナログ回路入門!サウンド&オーディオ回路集」が発売されました。

そこに、私が以前にトラ技・月刊誌に連載していた記事が再掲載されています。その内容は8年前に書いたポタアンの記事で、ちょっと古い部分もあります。ただ記事のページ数はなんと40p分掲載されていて、表紙にもそのポタアン写真が掲載されています。

この特集号はオーディオ関連の記事がたくさん掲載されていて、なかなかおもしろい内容です。個人的には黒田徹さんのトランスリニアバイアスのパワーアンプやマイクロフォンの記事が非常に参考になりました。

機会が有りましたらぜひ一度手にとってご覧いただければと思います。

MJが縛られていました

別件ですが、先日近所(といっても10分以上歩く)の本屋さんに行ったら、なんと無線と実験誌が縛られていました。

立ち読みする人が多いので、苦肉の策として本屋で縛ったのだと思います。でもこれだったらみんな最初からアマゾンで買うのでは?と思いました。

可哀想だったので一冊買って帰って解放してあげました。

縛られて可哀想過ぎる

YouTubeに第3回目の動画を投稿しました

Youtube第3回はレコードの話(1)です。

今年8月コロナの急激な減少は何故?ー誰も言わないが答えは明確ー

ここは主にオーディオ関連の話題を紹介するブログですが、テレビなどのメディアがあまりに的外れなことを言っているので、今回コロナについて書かせていただきます。

今年21年夏にコロナの陽性者数が急激に減少したのを受けて、マスコミに登場する医療関係者などが、”よくはわからないがワクチンがいきわたった効果”とか、”医療現場のひっ迫を受けての一般の人の行動変容”などと言っているのをよく耳にしました。ただ、これはそういうことが原因ではないと直感的に感じていたので、少し詳しく調べてみました。

よくテレビなどで紹介される陽性者数のグラフは直線目盛りで、これを見ると第5波が大きいこと以外何もわかりません(この データは厚労省の発表している全国の陽性者数から持ってきています)。

そこで例によって対数をとってみたのがこちらです。縦軸に対数をとるというのは陽性者数そのものではなく、陽性者数の増加の割合(倍率)を見ている様なものです。そしてこのグラフの傾きが増加率になります。

グラフはクリックで拡大します

最初のリニアのグラフとは違って、コロナ陽性者数の推移・傾向がよくわかります。さらに第5波のあたりを拡大してみたのがこちらです。

じっと見つめるとある傾向があることがわかります。それは、

この様に第5波の上昇時の傾きに、急激に増加している箇所があります。第5波の特徴はこの赤の部分で示した急増で、これはこれまでのピークにはなかった現象です。いったいこの時期に何が起きていたかを示したのが次の図です。

クリックで拡大します

そうです、誰もが知っているあの一大イベント、東京2020オリンピックです。選手団は7/13頃本格的に入国しているそうで、ちょうど急増の時期に一致しています。選手は事前のPCR検査が義務付けられていたものの、待期期間が免除されていたそうで、その影響が大きかったことになります。選手団は全国へ事前合宿に向かったことでコロナ急増の原因になったと考えられます。もちろん、警備やボランティアなどの人が全国から移動し始めたこともあるでしょう。ここでもう一つ注意したいことは、ちょうど同じ時期に緊急事態宣言が東京に発令されいます。通常、緊急事態宣言で増加の傾向はかなり緩和されるのですが、その状況下で急増しているわけですから、オリンピックの影響恐るべしといったところです。

さらにオリンピックが終わると、ちょうどその時期に傾きがかくんと小さくなっています。これもコロナ急増がオリンピックの影響であることを裏付けています。

要するに、

8月後半にコロナ陽性者数が急激に減少したのではなく、オリンピックによる急激な増加が収まっただけ。

ということです。その前の急激な増加を説明する理由は東京オリンピックしかないのです。言い換えればオリンピックイベントでコロナ陽性者数が約一桁上昇し、一日数万人規模で陽性者が増加しました。もしこのイベントをやらなければ、医療崩壊も起きず、自宅療養でなくなる人もほとんどいなかったことでしょう。

ただこういった知見は後から分かるわけで、オリンピックを中止していたら、これだけ増えるということはわかりませんでしたし、なぜ中止したんだという非難だけは残るので、中止できなかったことはやむをえなかったかもしれません。ただ、オリンピックイベントでこれだけのコロナの被害が拡大し、多くの亡くなった方が出てしまったわけですから、せめてしっかりと分析して反省の材料としてほしいと思います。

また、今回感じたことはよくマスコミで医療従事者の方がコロナの現象についてコメントしていますが、彼らは医療の専門家であってデータを分析することについては専門家ではないのではないかということです。今回行った対数をとって考えるという行為は工学系出身のエンジニアであれば、だれでもまず最初に考える基本的な分析で特殊なことではありません。コロナの解説ももう少し工学的なセンスのある人がかかわってほしいと思います。

前回の関連ブログはこちらです。

区議会だよりを見ていたら、恐ろしいことが書いてありました!!

今回はオーディオとは関係ないネタをお話ししたいと思います。

会社のポストにこんなものが投函かんされていました。

ポストに投函されていた品川区議会だより

品川区の区議会だよりで議会報告などが紹介されています。パラパラとめくっていて何となく目に留まったのがこれ、

予算の総額が凄い

予算 1800億円 これは一般会計で特別会計700億円を足すと2,500億円

これって、多いの?少ないの?

えーと品川区の人口はっと   38万人らしい、割ってみると、

65万円/人  って結構多いな、ちなみに就業者数は18万人、これで計算すると

138万円/就業者  となって、こりゃすごいよ

同様に、世帯数で計算すると

119万円/世帯

これだけ品川区で予算を使っているらしい(もちろん税収で)。

ということで、もうその桁にびっくりしました。国や都からの交付金があるので潤沢らしい。

いったに何に使っているのだろう・・・・、と思ったら例えばこんなものも造っていました。

児童相談所の完成予想図

品川区役所でもかなりスペース的に余裕があると思うが・・・

もちろんこれは予算のほんの一部でしょうが、そういえば私の周りの区の施設は結構な割合で新しくなっています。

児童相談に何でこんな立派な建物が必要なのかよくわからないのですが・・・。

ちなみに、都の予算は特別会計を入れると12兆円なので、92万円/人 179万円/世帯

国の予算は同じく特別会計を入れると250兆円、なので200万円/人 440万円/世帯

ということで、国と都の予算を合わせると620万円/世帯 となって、サラリーマンの年収でいうと1000万円に相当します。

ここ30年、日本だけ経済成長していませんが、経済成長しないというよりも、これだけ税金を取っていて、良く人が生きていられるものだと感心します。個人消費が伸びないといっていますが、実態はその逆で取りすぎているだけではないでしょうか。税金が諸外国並みなら私たちの手取りは2倍になっているかもしれません・・・。

(これらの話はかなり端折って説明しているので異論もあるかと思いますが・・・・。)

もちろん税収は企業が払ってるものや、個人の資産で払っているものもあるのですが、どう考えてもほとんど搾り取られているというのは同じです。

私の会社も小さいながら、、身を粉にして働き、皆様に製品を購入していただき、やっと残ったお金も8割位は税金で持っていかれてしまいます(法人税率は33%なのですが、なんやかんやで結果的にそうなるのです)。これが日本の恐ろしいところです。

これじゃ、成長のしようがない(オーディオデザインは何とか成長していますが・・・・)、と思いめぐら一冊でした。

ということで、今回はオーディオと関係ない話題を書いてみました。

コロナ感染者数の対数グラフは語る   -爆発的増加ではなく、一定の倍率で増減してるだけ-

オーディオには関係ないのですが、最近気になることがあるので書いてみました。

コロナの感染者数が増えています。ニュースなどでは爆発的に増加しているので云々と連日報道されています。増えているのは間違いないのですが、ただ爆発的かというとそうではないと思うのです。

下のグラフは厚労省が発表している日本のコロナ感染者数の推移です。通常と異なるところは縦軸を対数スケールにしていることです。対数を取るということは何倍になっているかというスケールで示していることを意味します。また対数を取るという作業は工学では極めて一般的な手法です。

グラフは散布図でプロットし、近似線は指数関数です。第一波の場合1日で1.076倍(=e0.0733)に増えています。これは1週間で1.67倍、1か月で9倍に相当します。ちなみに現在の第3波では1日当たり1.039倍(=e0.0265)、1週間で1.3倍、1か月で3.1倍に増えています。緊急事態宣言などの事象は適当に過去の記事から拾って追加していますので、多少の間違いがあるかもしれません。
    (グラフは自由に(勝手に)引用していただいて構いません。)

グラフ化してみると明確なのですが、結果として対数を取ると感染者数の推移が増加の場合も減少の場合も直線になっているということです。これは感染者数の推移が常に一定の倍率で増減しているということを意味しています。

直線で表現されるということは、つまり今後の予想も簡単にできるということです。年末年始に特に増えたという報道がされていますが、そうでもないのです。直線より少し上に来ている部分もあるのでそういう要素も全くないわけではないのですが、全体から見れば一定の割合で増えているだけです。

また第1波と第2波の増加率(傾き)はほぼ同じなのに対して、第3波の傾きは半減しています。つまり増加率は半分なのです。絶対数が多いのでリニアのグラフでは爆発的という感じに見えますが、実際には従来の半分のスピードです。複利で増加するので急激に見えますが、あくまで一定の倍率で増加ということです。

第3波の傾きが半減している理由ですが、実際にコロナの感染スピードが落ちることはないので、おそらく全国に分散して時間的に離散的に発生しているので見かけ上傾きが半減しているだけだと思います。

さらに、感染者数が減少している期間がありましたので、この期間をもう少し長くすればもっと下のところ(例えば一桁下)で推移させることもできました。一言でいうと減少している抑制期間が短すぎるために増加を抑制できていないのです。対数グラフで見れば、抑制の期間と減少幅も明らかなので、是非この手法を活用してほしいと思います。

医療の専門家も意外と工学的な処理に疎いのかもしれません。こういった対数グラフを使えば今後の予想も、傾向の分析ももっと的確にできますし、対策の説得力も出てくると思います。報道なども単に煽るのではなく、工学的にまともな報道をして欲しいと感じでいます。