
DipTraceで設計した基板の3D画像
これまで有名なEagleを使用してきました。Version5のプロフェッショナル版を購入して使用いましたが、さすがに不自由を感じるようになってきました。
Eagleを新しいバージョンにすれば改善される部分はあるのでしょうが、Autodeskに買収されてから定額制となり実質バカ高くなりましたので、意地でも使いたくありません。(そもそもEagleは無償でかなりのことができたから普及したソフトなんですけど・・・。)
Version5で困ることの一つが部品ライブラリーが古いことで、自分でライブラリーを作ればいいのですが、複雑な部品などでは操作過程が相当煩雑でした。
また致命的なのが長丸の穴が開けられないことで、円を並べる裏技なども紹介されていますが、相当面倒で実用性がありませんでした。
ある時購入した半導体に添付されてきた試験基板データが*.dipというファイルで、調べてみるとDipTraceという基板設計ソフトのものでした。DipTraceを使用してみたところなかなか良かったので紹介します。
DipTraceは日本ではあまり知られていないようですが、なかなか優れた基板設計ソフトです。以前は30日フリーか購入版だったのですが、現在では無償版もあり、これでもかなりのことができます。私はというと、商用利用なのでstandardバージョン(395$)を購入しました(もちろん買取額で、月額制ではありません)。
Eagleの代替として他にKiCadなどが広く利用されている様ですが、私はKiCadにはなじめなかったのでどちらが優れているのかよくわかりません。皆さんで試して判断していただければと思います。
DipTraceとEagleのファイルの違い
(現在の理解内容で記載していますが、勘違いしておりましたらその点はご容赦ください。)
ソフトの使い方は多くの点で類似していますが、いくつか異なる点があるので最初に説明しておきます。ファイル名・拡張子は次の様になっています。
編集ソフト(拡張子) | Eagle | DipTrace |
回路設計 | Schematic(sch) | SchematicCapture(dch) |
基板設計 | Board (brd) | PCBLayout(dip) |
部品設計 | Library(lib) | ComponentEditor(eli) |
回路図 | Schematic(sch) | |
接続図 | Device(dev) | |
パターン図 | Pacage(pac) | PatternEditor(lib) |
DipTraceのlibファイルはパターン図(eagleでいうパッケージ図)ですので、その点が間違えやすいかもしれません。
この後DipTraceを使用して簡単なプリント基板を製作する例を紹介していきたいと思います。