好きなCDについて

お客様から時々、普段はどの様なCDを聞いているか?ですとか、どの様な音楽を試聴に使用しているかという、質問をいただきます。
聞く曲によってオーディオ機器の音色の好みも異なってくることもあると思いますので、その辺を心配されているのではないかと思います。

そこで今回は好きなCD、お薦めのCDを紹介させていただきたいと思います。まずはジャズの中で好きなCD(というより演奏者)を紹介します。

1.ジャックルーシェ(トリオ)
・デジタルプレイバッハ(1984年録音)
・バロック・ヒッツ(2001年録音)
・モーツアルトピアノ協奏曲20/23番(オーケストラと共演)(2005年録音)
・ベートーベン(2003年録音)





ジャックルーシェさんについては約20年前に「デジタルプレイバッハ」のCDを購入したのが最初です。そのときは特に深い感銘は受けなかったのですが、このCD、20年たって聞いてみると本当にいい演奏、音質、編曲、録音であることに最近になって気づきました。その後、ジャックルーシェさんの最近の録音のCDはすべて集めましたが、やはりすべて非常にいいのです。(30-40年前の録音のものはさすがに録音が悪く聞く気になれないのですが)「デジタルプレイバッハ」は84年の録音ですが、そのピアノの音は実際のピアノがもつ低音の力強さの様なものもしっかりと収録されていて、ピアノの録音の中では最良のもののひとつと思っています。ピアノの真ん中のドの根音(基音)の周波数は440Hzですが、実際のピアノの音色には(その高調波だけでなく)もっと低い周波数の音が混ざっていて、それらが心地よい響きを演出していると思います。CDの解説をよくよく読んでみるとピアノには8本のマイクを使ってミキシングしたと書いてあります。なるほど、少なくともピアノの音質にこだわっている分、一般のピアノ演奏のCDより、音質も格段にいいわけです。ただし、残念な点は84年のデジタル録音なので、デジタル機器の出始めです。どうしてもほんの少し硬い(いわゆるデジタルくさい)音になってしまっています。また、当時のCDはみなそうですが、録音レベルが控えめで若干全体的に音がおとなしく聞こえてしまいます。それでも、これらの残念な点をおぎなって余りある音質と演奏、選曲で、すばらしい一枚です。
バロックヒッツとモーツアルト(これはオーケストラと共演)、ベートーベンも
素晴らしいCDです。こちらのほうが録音は新しく、もしジャックルーシェさんのCDを聞いた事が無く、初めて購入されるのであれば、むしろこれらのどれかをお薦めします。

デビュー当時の「プレイバッハ」シリーズは、代表作かもしれませんが、さすがに録音が古く(1950年代か)オーディオ的にあまりお薦めできません。

2年前来日されたのでコンサートにも行きました。さすがにお年を召されていましたが、ピアノの演奏はまだまだ現役でした。

ジャックルーシェさんのCDは私にとってなくてはならないもののひとつです。

クラッシック、ポピュラー編は次回紹介させていただきます。

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