オーディオ評論家の先生に装置を評価してもらう様になって -(その2)驚いた編-

その1・トラウマ編では過去の苦い経験を書かせてもらった。ここでは本題の自社アンプを評価してもらった事について書いてみたい。
結論から言うと、
・きわめて正確な評価にビックリした、
・つまりオーディオ評論家の凄い実力を再(初?)認識した、
・ただ世の中そう甘くはないよ
ということだ。

今年になってまずパワーアンプの評価をオーディオ雑誌社にお願いした。いきなり編集部をたずねるのも敷居が高いので(以前のトラウマもあるし)、普段広告をお願いしている広告代理店の方に紹介してもらって同席していただいた(というより、そろそろ出版社に売り込んでみたらという代理店のお薦めが最初にあったのだ)。試聴の際は、弊社が持ち込んだ初めての製品という事もあってか編集長も同席してくれたらしい。

この時の試聴結果に関して、幸いな事に後で編集長からオーディオ評論家の先生による評価結果を内々に教えてもらえた。その内容(残念ながらここでは紹介できないが)を聞いて本当に驚いた。なぜ驚いたかというときわめて正確だったからである。私もお客様にデモ機も含めていろいろなオーディオ装置との組み合わせて多数評価してもらっているので、どういった評価になるかは見当がつくし、作っている本人なのでこの辺がこの位音質の向上に効いているというのは当然頭にある。そういったもろもろの情報量がまったくないにもかかわらず、出版社のオーディオ装置による(おそらく小一時間位の評価?)ですべて見抜いていたからだ。ひょっとしたら、作った本人よりも正確に結果を捉えているのではないかと思えるくらいだ。

担当されたオーディオ評論家の先生のパワーアンプに対する評価は、ほぼべた褒めといった内容で、かなり気に入っていただいた様だった。「ただし一般にには(ちょっとネガティブな)こういうことを言われることもあるででしょうね」というコメントもあったのだが、そこもぴったりだった。

考えてみればオーディオ評論家の先生方というのは毎日いろいろなオーディオ装置を聴いているので一般の方とは比較にならない位の情報量の蓄積があるし、オーディオ装置の性格を的確に把握できる様でなければ勤まらないのだ。

多分オーディオ評論家の先生方というのは「絶対音感」と言う様なものをお持ちで、このソフトのここがこう聴こえるはずだという基準があるので、ちょっと聴いただけで装置の特質を見抜くのだと思う。

こちらとしては色々なお客様に購入・試聴していただいているし、その方のオーディオ装置・試聴結果をかなりいただいているので、全体的にこうというデータベースの様なものは持っているつもりだが、ほぼそれを網羅した内容になっていた(たった1回の試聴で)。

それともう一つ、編集部に持ち込めば、編集長がメーカー・製品のポジション・特性・音質を考えてもっとも適切なオーディオ評論家の方を選ぶはずである。海外製か国産か、高解像か柔らかさか等、さまざまな要素を加味して、良さを引き出してくれるようなオーディオ評論家を選んでくれているのだと思う(そうでないと後で苦情が来て広告が来なくなるので)。その時点で組み合わせの最適化がある程度出来ているので、結果的に評価・執筆される記事の内容は褒める内容が当たり前となる。という原理があるのだと思う。

ところが、事はこれだけでは収まらない、
・・・さらに話は続きます。

オーディオ評論家の先生に装置を評価してもらう様になって -(その2)驚いた編-」への1件のフィードバック

コメントを残す