工房は筆を選びます

ご存知の通りこちらではオーディオ製品の製造をしています。
オーディオ製品という関連もあるのですが、工具もある意味特殊なものがあった方がいい場合もあります。

オーディオ製品の中で特に信号線に近いところは磁性体を嫌うのでネジなどは鉄ではなく黄銅製(といってもメッキされているので外観ではわかりませんが)のネジを使用することが多いのです。

ネジを締めるのはドライバーですが、一般にドライバーの先っぽは磁石になっていてネジを保持してくれます。ところが非磁性体のネジの場合はドライバーにくっつかないので、左手でネジを保持してドライバーを回す必要があり、非常に作業効率が落ちます。

ということでこれの出番になります。

「先生出番です」

これはただのドライバーじゃあ?    
と思ってはいけません。
只者ではないことは、こうするとわかります。「エイ!」


ネジを一度挿すとなかなか取れない。

このドライバーはWERAというところが作っているもので、先端に溝がありそこに砂の様な物が埋め込まれているので、一度ネジに挿すとなかなか取れないのです。非磁性体のネジにはこのドライバーが必須で一度使うと手放せません。

秘密はこの先っぽ。

唯一の欠点は高価なことで、これ1本で普通のちゃんとしたドライバーが4本くらい買えるのです。
それと寿命があって数ヶ月も使っていると食いつきが悪くなってきます。まあ毎日使っているのですから仕方ないのかもしれませんが。

ということで今回は趣向をかえて工具の話をしてみました。

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