DVD-Audioは死んだか? -その2どうしてこうなっちゃったの?-

<何でいまさらDVD-Audio?>
DVDオーディオに興味を持つ理由はそもそもCDフォーマットに不足を感じているからで、音質だけでいうとCDフォーマットはアナログレコードに比べても、明らかに劣ると感じるからです。CDの音はどうしても中高音が硬くかんじられ、中低音の厚みも足りない様に感じます。最近のスピーカーシステムも、以前にくらべてソフトドームツイーターが多くなってきたのも、そのせいではないかと思います。

24ビット、96/192KHzならばかなり改善されるのでは?と思ってDVD-Auidioフォーマットを聞いてみたのですが、その結果の前に、なぜDVD-Aが普及しなかったのかを考えてみたいと思います。

<なぜ廃れたDVD-A>
DVD-Aの製品、ソフトが出始めたのは2003年頃の話で、その頃はまだニュースにもなっていましたが、いまでは製品のニュースすらありません。なぜ普及しなかったかといえば(たぶん)、
・オーディオ評論家にこき下ろされた?
・メディアの流通が無く普及しなかった
・技術的なメリットが理解されにくかった(CDで十分でしょ)
・コスト的なデメリットが大きかった
・安価で良いハード(プレーヤー)がなかった
などの理由が思い浮かびます。

ただ、実際にDVD-A を再生してみて初めてわかったのですが、実情は酷い事になっています。

<DVD-Aを再生してみてわかったこと/これじゃ普及する分けない!>
実際にDVD-Aを再生するのには苦労しました。最初からDVD-Aを再生できて、ハイエンド志向のユニバーサルプレーヤー見たいなものを購入すれば話は簡単ですが、まだいいかどうかわからないものに
投資する気にもなれないし、もうすぐDVD-Aソフトが手に入らなくなる可能性さえあるので、最初はパソコンでDVD-Aを再生しその出力をCDPのデジタル入力に入れればいいかと考え、DVD-A対応のサウンドボードを購入し、かつDVD-Aが再生できるアプリケーションソフトを購入しました。(この2つで2万円、後でこれより安いDVD-Aが再生できるプレーヤーの存在を知りました)

DVD-Audio再生システムはこんな感じ

音は出たのですが48KHzにダウンサンプリングしたデジタル信号しか出ません。これではDVD-Aのメリット半減です(正直ここまでくるのに相当苦労したのに・・・)。

次にDVD-Aが再生できるプレーヤーを購入しました。いろいろ探しましたがパイオニアのDV-600AVというもので、DVD-Aの再生プレーヤーというよりも、基本的にDVDプレーヤーで、ついでにDVD-Aも再生できるという代物です。ただ驚いたのですが、海外製の100万円以上するCDプレーヤーにこのDV-600AVの類似品の基板がそのまま搭載されているそうです。DV-600AVの実売価格はなんと1万円台なんですけど・・・。
見ない方がいいと思いますがどうしても見たい方はこちら>>心臓の弱い方は見ないで下さい

DVD-Aを聴くために購入したDVDプレーヤー/パイオニアDV-600AV

そして、ようやくいくつかDVD-Aソフトを再生してみて、さらにびっくりしたことが2つ、
それは、
・DVD-Aのソフトのもともとの音質がひどい、カセットテープでもこんな音にならないと言うくらいひどいものを売っている。
(え、良く確認しないで買うほうが悪いって?、確認できないようになっているから悔しいのです)

・DVD-Aプレーヤーからデジタル出力する際は、自動的に48KHzにダウンサンプリングされてしまう。(デジタルプレーヤーからはアナログ出力か48KHzのデジタル出力しか取り出せない)
ということです。

また長くなったので、くわしい話は次回ということで。

DVD-Audioは死んだか? -その2どうしてこうなっちゃったの?-」への3件のフィードバック

  1. お返事ありがとうございます。
    1行目の意味は,アンプなんてどこの物だって同じという主張の方の記事を,例え他のことに言及しているとはいえアンプメーカーの設計者の方が紹介するという状況が普通は無いことだろうと思いまして(笑)。
    ついでに言えば,火中の栗を拾うようなことをされているので,凄い気合いだなとおもいまして…。
    実際のところ,トランスと筐体とアナログ出力基盤が違うわけですが,音質的にはどの程度の差が出せるのか興味は尽きないところです。
    媒体は広告費で成り立っているのですから,そういうものだと思って読むしかないのではないでしょうか。

  2. いつもご愛読ありがとうございます。
    1行目の意味がいまいちよくわからないのですが・・・。
    上記の紹介は高額商品として売っているメーカーが悪いという主旨ではなく、ただただ驚いたということをいいたかったまでです。というよりは、結局製品の音質の論評をしている媒体の意味は?とかむしろそっちの方面で考えさせられます。Pioneerはいくら奮起しても、メディアで普通といわれてしまえば売れないと思いますし。
    広告媒体とのお付き合いの仕方はほんとうに考えさせられることが多いです。
    これからもよろしくお願いします。

  3. まさかオーディオデザインさんのBLOGでそのリンクを拝見することになろうとは。
    そのリンク先のサイトの方は,現代のアンプはどれであろうが音量を全て一緒にしてしまえば音は一緒で,あとはデザインだけで決めて良いと言い切る凄い方なのです…。
    私は嘘の広告さえ出していなければ後は中身がなんであろうがどんな価格で売ろうが構わないと思いますよ。
    奮起していただきたいのは,むしろこうしたハイエンド製品を自社ブランド化できなかったPioneerのほうです。

コメントを残す