DVD-Audioは死んだか? その5作ったDVD-Audioを聴いてみた

さて今回は出来上がったDVD-Audioの簡単な試聴記を紹介します。

<市販CDとDVD-Audioの聴き較べ>
その前にDVD-AudioとCDの両方出ている同じCD/DVD-Audioを聞いて聞き比べをしてみました。同じ様な企画や記事はたくさんあると思いますので、特に声を大にして言うことも無いのですが。
聴いたCDとDVD-Audioはこれ、

別々に購入したので、そもそも音源が同じがどうかはわかりません。

使用した機器は
1:DVD-Audioディスク/DV-600AV(パイオニア)
2:CD/DCD-SA1(デノン)

1と2をプリアンプに入力し、セレクターで瞬時切り替えをして聴き較べました。SPはマグナットのQuatam908です。プレーヤーに価格差はありますが、そこは24bitの威力を発揮していただきたいということで。

結果は?
—>違いがわからない(なんてことだ、ショック)。
ということになりました。

このDVD-AUdioソフトは96KHZ/24bitのフォーマットで録音されていると記載されています。ただもともとの音源の録音フォーマットそもそも24bitだったのでしょうか?何も書いていないのでわかりません(こういうところがDVD-Audioソフトの不満なところ)。

それでは今度は両プレーヤーで同じCDを聴いた時には
DV-600AV(パイオニア)とCD:DCD-SA1(デノン)でどのくらい音質差があるのでしょうか?
何枚かのCDを聞き比べてみました。なんとDV-600AVの方が良く聞こえる。これまた超ショック。文字通り、耳を疑いたくなりますが・・・・・・・。
DV-600AVの方が音がおとなしいというか、妙な音がしないのです。
全体的に情報量は少な目ですが、不快な音は一切しません。
対してDCD-SA1の方が絶えず高音にカーンと妙に響く付帯音があるように聴こえます。全ソフトに聴こえるので、いままでCDフォーマットのせいかと思っていたのですが、そうではないようです。ちなみにFM放送などではその様な音にはならないので再生システムの問題でもありません。

実はこのDCD-SA1、あとで基本性能にある問題点があることがわかりました。よくよく調べてみると他社のCDプレーヤーにおいても同様の問題を抱えるものが多いようです。DV-600AVにはこの欠点がないのです。原因は高級CDプレーヤーは高精度(24bit)のDACを使いこなせていないからで、場合によっては汎用CDプレーヤーの方が音が良いと言う皮肉な結果になってしまう様です。この辺はいつか詳しく報告したいと思います。

<DVD-AudioとCDの試聴比較したソフト>

さてここでは、以上の装置でDVD-AudioとCDの試聴比較しても問題ないと仮定して、強引に本題に戻ります。
DVD-Audioディスクを作って聴いてみたCDは次の3つです。
ホリーコール/Yesterday&Today/#1Alison
この曲は、中低音が厚く非常に心地よく響く音です。アンプの音質チェックによく使用しているので聞きなれています。


これは弦楽器のやわらかさというか自然さがでている録音です。これがぎすぎすしなければOKです。


これはいまどきの録音ではないのですが、ピアノの録音がいいと思います。トリオの演奏の中の「ちーんちーん」というハイハット?の音の出方がシステムによって結構変わります。

<試聴結果>
?ホリーコールでは違いがほとんどわかりませんでした。DVD-Audioの方がベースの音が微かに締まって大きく聞こえるかもしれません。

?ちさ子さんのアルバムの方はDVD-Audioの方が弦楽器の音が微かにきつくなる気がします。オリジナルのCDの方が好ましいかもしれません。

?これは変わります。DVD-Audioの方が解像度が良くなります。「ちーんちーん」という音のレベルが明らかに大きくはっきりします。それに比べるとCDの音は高音が詰まったように聴こえます。DVD-Audioを聴いてからCDを聴くと明らかに音のグレードが下がった感じです。おそらく誰が聞いても(特にオーディオマニアでなくても)判別はできます。
余談ですが、?のDVD-Audioに代えた時の音質変化は、弊社のプリアンプに代えてもらったときの音質変化に似ているような気がします。

非常に簡単ですが試聴結果はこんなところです。CDによって効果が出るものと出ないものがあります。というより最近の録音のものではあまり出ないかもしれません。DVD-Audioを作成する手間暇を考えると、DVD-Audioフォーマットに加工・製作する手法を常用する気にはいまいちなれません。ただPCを使用して音源を加工するという手法には将来性を感じます。もっといろいろなことができる様ですのでおいおい紹介していきます。

それより何より。50万円のCDPより1万円のDVDプレーヤーの方が音が良かったのはショックだなあー。ひょっとしていま業界で基準となるアンプの音質がもともと寝ぼけているからとかでしょうか?

DVD-Audioは死んだか? その5作ったDVD-Audioを聴いてみた」への4件のフィードバック

  1. コメントありがとうございます。「致命的な欠点」というのは言いすぎだったようで本文の表現は変更しました。最近はCDプレーヤーの型名で検索してこのページにこられる方もいる様で、そうなると特定の製品をけなしているページになってしまってメーカーに申し訳ないので。加えてこのCDプレーヤーの欠点が大なり小なり他のCDプレーヤーにもあるものがあり(しかも高級機に多い)、必ずしもこの機種が悪いというわけではないと言う事もわかりました。アンプ設計にも影響する事項なので、やはり公表はしばらく見送る事にしました。それとご指摘のアースが繋がっていないと言う指摘、調べましたがホンとですね。これはちょっと通常有り得ない話ですよね。

  2. 気になる内容の記述をして申し訳ありませんが、今すぐにお教えする事はできません。今書いているアンプの特許に関連していますので。”基本性能に致命的な欠点”というのは表現としては大げさかもしれません。”必ずしも額面どおりの性能を満たしていない点がある”程度に解釈していただければと思います。また、このCDプレーヤーに限った事ではなく、他のCDプレーヤーでも一般的に見られる現象です。音質上は特に他の機器に比べておかしいということでもありません。今春までには具体的に紹介できると思います。

コメントを残す