久しぶりにクラッシックのコンサートに行ってきました。
実は以前は年に数回はクラシックのコンサートに行ってましたが、昨年春以来1年以上コンサートに行っていませんでした。
生意気なことをいうようですが、昨年春にプラハなどで聴いた音があまりに良かったので、ショックで日本でコンサートに行く気がしなくなってしまいました。指揮者・演奏の問題なら好みの人が来日した時に聞けばいいのですが、私が感じるのはホールの音質の差で、そうなるとどうにもなりません。
例えて言うならアメリカで寿司好きだったアメリカ人が、日本に行って初めて寿司を食べたらショックを受けて、アメリカで寿司を食べる気がおきなくなった、という感じでしょうか。
今回行ったコンサートは池袋の東京芸術劇場で行われた「名曲の花束」で、ブルガリアのソフィア・ゾリステン&ミラ・ゲオルギエヴァ の共演です。この方々は2009年に来日されていて、その時も同じホールで聴いたのですが、なかなか良かったのを覚えています。
バイオリンのソロのミラ・ゲオルギエヴァさんは素人の私が聴いていても「妙にうまいな」と思わせるほどうまいのですが、それもそのはず小さい頃から国際コンクールで優勝し、9歳の頃から共演しているそうです。バイオリンの演奏では、特に難しい演奏でたいていは「ギコッ」とか変な音もまじりますが、弦と弓がこすれる以外の音を出さない人は(それがいいことかどうか知らないのですが)、この人と川畠なりみちさんだけでした。
ここから本題なのですが、音が非常によかったのです。中低域に張りがあって力強さがあり、高域も癖なくきれいな音です。東京芸術劇場は何度も行っていますが、これまでは正直あまり音が良いホールではありませんでした。今回は東京の中でひょっとすると一番いい部類になるのでは?くらいの音でした。今回聞いた席はC-3で前方左の壁よりだったので、ひょっとすると位置のせいかもしれませんが、おそらくホールの音質そのものが良くなったからではと思っています。
今回新たにステージ後方のパイプオルガンを塞ぐ形で、大きな波状の反射板が取り付けられていて、それが後方から客席の天井の方まで伸びているのです。以前はこの反射板はなかったので、このせいで音質が良くなったのかなーと思いました。この反射板、反射させるだけでなく、客席から見るとステージ側の方へギュッと空間を絞った形になっている(立体角が小さくなっている)ので、音質に大きく貢献するはずなのです。
アメリカの寿司も美味しくなったんだなーてことですかね?
それにしても今回もアンコール曲を4曲やっていましたが(拍手がやまないのでやらされていたというべきか)、この(日本の?)習慣どうにかならないものですかね。本編で十分なのに・・・。