プリアンプDCP-240 目次
プリアンプDCP-240/概要
プリアンプDCP-240/コンセプト
DCP-240はオーディオデザイン社の最新のノウハウが結集された、フル・バランス構成のプリアンプです。
・アナログ回路を徹底的に追求して完成したディスクリート構成のフラットアンプ
・単体製品としても最高評価を得ている、高速・低インピーダンス・そして低ノイズな安定化電源
・実使用時のダイナミックレンジを20dB改善するアンプinファースト構成
・再生システムで重要な低域・高域の量感を調整する帯域バランス調整回路
・アルプス社の最高級ボリュームVR50型を使用した音量調節器(VR-50モデルのみ)
など独自の分析により生まれた、最新かつ最良の設計が盛り込まれたプリアンプです。
デジタル時代の新回路ブロック
DCP-110(旧モデル)以来、回路ブロックに関して大胆な挑戦をしています。一般に、プリアンプは一度ボリュームで音量を落としてからフラットアンプで増幅する構成となっていますが、この構成ですとせっかく2Vあった信号レベルが数十mVのレベルまで絞ることになり、雑音レベルとの差は80dB(約13bit分)しか取れません。一方DCP-240では最初に入力信号をフラットアンプに入力する事によって、信号レベルを落とさずに処理することが出来るため、ダイナミックレンジが20dB向上する構成となっています。
DCP-240のブロック図
DCP-240では最初にフラットアンプを接続して信号レベルを大きくしているため、
ダイナミックレンジの低下を抑制できる
音量調節にはアルプス社の最高級ボリューム50型をオプションで装備
音量調節にはアルプス社の最高級ボリューム50型をオプションで装備
音量調節器には標準のアルプス社27型の他、50型もご用意しました。標準の27型も十分しっかりと作られた高級品ですが、50型はすべてに最高の技術が投入された最高級品です。
ボリュームの選び方
ボリュームの選択で迷われる方が多いのですが、VR50型では音質上の優位性は間違いなくあります。より高解像で音の立体感もございます。例えばVR50型を聴いた直後にVR27型に変えると、その音はやや平面的に聞こえるといった具合です。ただしその差は歴然とした違いというよりはどちらかというと少しの差で、価格差(15万円)の差があるかと聞かれれば微妙なところです。
当社としては、コストを重視する方にはVR27型、少しでも良い音を望まれる方・予算に余裕のある方にはVR50型をお勧めしています。
またVR50型はツマミを回した際の感触がしっとりと重い感触で、高級感という意味でもご満足いただけると思います。
VR50(高級型)とVR27(標準型)の違いについて
VR50型では導体により均一なカーボン粒を使用し、抵抗体が滑らかな鏡面仕上げになっています。摺動電極も多数に分割されたものが用いられており、接点の性能寿命が向上していると考えられます。さらに筐体は真鍮削り出しとなっており、振動・ノイズにも強い構造になっています。またVR50型は小音量時の左右偏差も少なくなっています。
50型ボリュームはここが違う
抵抗体には新開発した低歪のカーボン抵抗体を使用し、一切の磁性体を排除しています。
このカーボン抵抗体は非常に滑らかなため、ペン先が映り込むほどの仕上がりとなっています。
また摺動帯には75本のワイヤーに分割したものを使用し、低抵抗・長寿命を実現しています。
新開発帯域バランス調整回路を搭載
スピーカーシステムの黄金則"40万積の法則"から考案された帯域バランスの調整回路を新たに開発し、搭載いたしました。部屋や再生システムによって低音・高音の量感が異なり、帯域バランスが崩れた状態を音質劣化なしに補正できる方法です。従来のトーンコントロールと異なり、特定の周波数を上げ下げするのとは違って、違和感なく帯域のバランスを調整することが出来ます。
音質最重視で構成されたプリアンプの内部
プリアンプDCP-240の内部は音質重視の実装となっています。
入力切替にはロータリースイッチを使用し、極太のオーディオ用シールド線を使用して配線しています。
また各ユニットごとに基板は分離され、最適配置となっています。
前面ツマミとはカップリングなどにより連結され、最短の信号経路となるように設計されています。
オーディオデザインの優れた回路・実装技術
低歪高出力回路
入力を直接アンプ回路に入力するには、アンプの耐入力が少なくとも3V以上必要です。ゲインが5倍(15dB)の場合、最低でも15V以上の最大出力が無歪で得られる必要があります。新しく設計されたフラットアンプ基板は最大出力が20V(最大入力4V)で、この点を十分にクリアしています。
アース分離回路設計
トランジスタアンプにはプリント基板を使用しますが、通常電圧の基準となるアース電位はプリント基板全体で共用するのが常識でした(そうしないと逆に不安定になってしまうのです)。本機の回路では信号のアース部を電源のアースと分離して設計し、プリント基板上でも明確に分離されています。もちろん信号のアースと電源のアースは同電位に保たれるように設計されています。この新しい、回路・実装方法によってSN比も若干改良されています。
ペアトランジスタの採用
アンプ基板も新たに設計し、初段FET・中段トランジスタにはすべてペア・トランジスタ(FET)を採用しました。
差動増幅回路、カスコード回路、カレントミラー回路等は2つのペア素子で構成されますが、このペア素子による温度ドリフトなどにより、一般に出力レベルはフラついてしまいます。オーディオデザインではこれまで、敏感なフォノイコライザアンプなどでは2つの素子を接着して使用するなどの対策をとってきましたが、本機ではペアトランジスタを使用することでこの点を改善しています。
配線材にはAET社のシールドケーブル・Evolutionを使用
仕様
DCP-240 | |
---|---|
入出力 | |
入力 | XLR4系統 RCA2 |
出力 | XLR2系統 RCA1 |
音量調節器 | 通常型:アルプス社27型 / 高級型:アルプス社50型 |
アンプ | |
利得 | 10dB |
最大出力電圧 | 20V |
入力インピーダンス | 10kΩ |
出力インピーダンス | 300Ω |
歪率 | 0.0007%(1kHz)@2V |
周波数特性 | 10-500kHz |
SN比A | 116dB(A)@2V |
外観 | |
寸法 | 440x305x118mm |
重量 | 8.5Kg |
付属品 | ACコード、取扱説明書(保証書付き) |
受賞歴
以下各賞を受賞しました。
・オーディオアクセサリー
オーディオ銘機賞2017 プリアンプ部門
・無線と実験(MJ)
2016 テクノロジー・オブ・ザ・イヤー セパレートアンプ部門 入賞
プリアンプDCP-240/お客様の声
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「評判どおりの音質、解像度が前使用の真空管アンプとは雲泥・・・」