プリアンプDCP-240/概要
■プリアンプDCP-240/コンセプト
DCP-240はオーディオデザイン社の最新のノウハウが結集された、フル・バランス構成のプリアンプです。
・アナログ回路を徹底的に追求して完成したディスクリート構成のフラットアンプ
・単体でも発売して最も高い評価を得ている高速・低インピーダンス・そして低ノイズな安定化電源
・実使用時のダイナミックレンジを20dB改善するアンプinファースト構成
・さらに再生システムで重要な低域・高域の量感を調整する帯域バランス調整回路
・アルプス社の最高級ボリュームVR50型を使用した音量調節器(VR-50のみ)
など独自の分析により生まれた、最新かつ最良の設計が盛り込まれたプリアンプです。
■価格(税込)
DCP-240-VR27 330,000円(通常VRモデル)
DCP-240-VR50 495,000円(高級VRモデル)
■ご購入について
オーディオデザインの直販サイトからご注文下さい。
オーディオデザイン社からの発送ですので、もっとも早く確実です。
■デジタル時代の新回路ブロック
DCP-110(旧モデル)以来、回路ブロックに関して大胆な挑戦をしています。通常プリアンプでは一度ボリュームで音量を落としてからフラットアンプで増幅する構成となっていますが、この構成ですとせっかく2Vあった信号レベルが数十mVのレベルまで絞ることになり、雑音レベルとの差は80dB(約13bit分)しか取れません。DCP-240では最初に入力信号をフラットアンプに入力する事によって、信号レベルを落とさずに処理することが出来るため、ダイナミックレンジが20dB向上する構成となっています。
DCP-240のブロック図
DCP-240では最初にフラットアンプを接続して信号レベルを大きくしているため、
ダイナミックレンジの低下を抑制できる
■音量調節にはアルプス社の最高級ボリューム50型をオプションで装備
■音量調節にはアルプス社の最高級ボリューム50型をオプションで装備
音量調節器には標準のアルプス社27型の他、50型もご用意しました。標準の27型でもしっかりと作られた高級品ですが、50型はすべてに最高の技術が投入された最高級品です。
VRの選び方
VRの選択で迷われる方が多いのですが、VR50では音質上の優位性は間違いなくあります。より高解像で音の立体感もございます。VR50を聴いた直後にVR27に変えると、その音はやや平面的に聞こえます。ただしその差は歴然とした違いではなく、どちらかというと少しの差で価格差(15万円)の差があるかと聞かれれば微妙なところです。コストを重視する方はVR27型、少しでも良い音を望まれる方、予算に余裕のある方はVR50型をお勧めしています。またVR50型はツマミを回した際の感触がしっとりと重い感触で高級感という意味でもご満足いただけると思います。
VR50(高級型)とVR27(標準型)の違いについて
VR50型では導体により均一なカーボン粒を使用し、抵抗体が滑らかになり鏡面仕上げになっています。さらに摺動電極も多数に分割されたものが用いられており、接点の性能寿命が向上していると考えられます。さらにケースが真鍮削り出しになっていて振動、ノイズにも強い構造になっています。またVR50型は小音量時の左右偏差も少なくなっています。
VR50型ボリュームはここが違う
抵抗体に低歪のカーボン抵抗体を新開発して使用し、一切の磁性体を排除しています。
また滑らかなカーボン抵抗体を実現し、その滑らかさはペン先が映り込むほどです。
摺動帯には75本のワイヤー分割したものを使用し低抵抗・長寿命を実現しています。
■新開発帯域バランス調整回路を搭載
スピーカーシステムの黄金則"40万積の法則”から考案された帯域バランスの調整回路を新たに開発し、搭載いたしました。部屋や再生システムによって低音・高音の量感が異なり、帯域バランスが崩れた状態を音質劣化なしに補正できる方法です。従来のトーンコントロールと異なり、特定の周波数を上げ下げするのとは違って、違和感なく帯域のバランスを調整することが出来ます。
■オーディオデザイン社の優れた回路・実装技術
低歪高出力回路
入力を直接アンプ回路に入力するには、アンプの耐入力が少なくとも3V以上必要です。ゲインが5倍(15dB)の場合、最低でも15V以上の最大出力が無歪で得られる必要があります。新しく設計されたフラットアンプ基板は最大出力が20V(最大入力4V)で十分にクリアしています。
アース分離回路設計
トランジスタアンプにはプリント基板を使用しますが、通常電圧の基準となるアース電位はプリント基板全体で共用するのが常識でした(そうしないと逆に不安定になってしまうのです)。今回の回路では信号のアース部を電源のアースと分離して設計し、プリント基板上でも明確に分離されています。もちろん信号のアースと電源のアースは同電位に保たれるように設計されています。この新しい、回路・実装方法によってSN比も若干改良されています。
ペアトランジスタの採用
アンプ基板も新たに設計いたしました。初段FET、中段トランジスタはすべてペア・トランジスタ(FET)を採用しました。差動増幅回路、カスコード回路、カレントミラー回路等、2つのペア素子で構成される事が多いのですが、このペア素子の温度ドリフトなどにより、結構フラフラとしているものです。これまで敏感なフォノイコライザアンプなどでは2つの素子を接着して使用するなどして来ましたが、今回はペアトランジスタとすることでこの点を改良しております。
■配線材にはAET社のシールドケーブル・Evolutionを使用
■仕様
DCP-240 | |
---|---|
入出力 | |
入力 | XLR4系統 RCA2 |
出力 | XLR2系統 RCA1 |
音量調節器 | 通常型:アルプス社27型 / 高級型:アルプス社50型 |
アンプ | |
利得 | 10dB |
最大出力電圧 | 20V |
入力インピーダンス | 10kΩ |
出力インピーダンス | 300Ω |
歪率 | 0.0007%(1kHz)@2V |
周波数特性 | 10-500kHz |
SN比A | 116dB(A)@2V |
外観 | |
寸法 | 440x305x118mm |
重量 | 8.5Kg |
付属品 | ACコード、取扱説明書 |
■受賞歴
以下各賞を受賞しました。
・オーディオアクセサリー
オーディオ銘機賞2017 プリアンプ部門
・無線と実験(MJ)
2016 テクノロジー・オブ・ザ・イヤー セパレートアンプ部門 入賞
お客様の声
おすすめ度 ★★★★★ じろう様 2022-01-30
1.組み合わせた機器
CDプレイヤー:Esoteric K-03XD パワーアンプ:SPECTRAL DMA-160 SP:mbl 121
2.実際に見た製品の感想
写真で見て過剰でないシンプルなデザインに魅かれていたが、実際に見て質感の高さにも好感を持った。高級感のあるたたずまいがいい。ボリュウムの感触も申し分ない。
3.音質
プリアンプのSPECTRALのDMC-15が故障し修理に出しているが、修理に時間がかかることと高額なことで代わりを検討していたところ、このプリアンプのことを知り、HPの記事に興味を惹かれ購入。試聴もしてないので不安だったが、結果は正解だった。交響曲を中心にクラシックを主に聴くが、ユーザー評価の通り高品質で、定位がよく楽器の位置関係まで明瞭に分かり、そして広がりが感じられる。音色はまさにリアルで密度が濃く、表情豊かである。弦楽4重奏の弦の音色は色濃く、表情豊か、ピアノは複雑で微妙な音色や強弱の加減などが表現され演奏者の息遣いまで聞こえてきそうだ。よい再生機器の要件は―原音の忠実な再生だとされているが実際には原音が聞けない以上その検証は不可能に近い―原音の情報量をできる限り引き出すことであり、それによって密度の高いリアルな音が表現できるのだと思う。この点においてこのプリアンプの性能の高さは十分満足のいくものであった。再生機器にやわらかさやあたたかみ、艶やかさを求めるのは、これとは別の嗜好の次元の問題だと思う。聴いていて演奏者の意図までが感じられるような生々しさはこれまで経験がなく、実に見事なものであると思う。
4.その他
購入前に何点かのことを問い合わせたが、懇切丁寧に答えて戴き、社の真摯で堅実な姿勢が感じられた。またその後のメールの問い合わせにも迅速且つ適切に回答いただきその感を強くし好感を持った。これも購入の決め手の一つとなった。
今接続しているmblは音場型のスピーカーであるが、もう一台のDALIエピコン6を繋ぎ変化を楽しみたい。今後パワーアンプDCPW-240の購入を考えたい。
おすすめ度 ★★★★★ PAKA様 2021-09-02
新規で御社セパレートアンプ購入後2ヶ月半ほど経ち、機器のエージングも進んで納得のいく調整もできてきましたので、遅くなりましたが製品の感想をご報告させていただこうと思います。
1. 組み合わせた機器
今回導入したのはプリアンプの「DCP-240/VR50型」、及びパワーアンプの「DCPW-240」の組み合わせです。
それまでは、ドイツのB.M.Cというメーカーのプリメインアンプ「CS3」を使用していました。
また、その他の機器は、CDプレーヤーがDENONの「DCD-SX」、スピーカーがパイオニアの「S-3EX」になります。
2. 実際にみた製品の感想
「DCP-240/VR50型」はシンプルなデザインですが個人的には飽きがこなくて気に入っています。
また、作りの精度は高く、ボリュームや各種セレクターのツマミの感触は滑らかで良好です。
特にボリューム操作の感触は滑らか且つ適度な重さで安定感があり、これまでたくさんのアンプを見てきた中で最も良いと感じました。
あえて気になるところを挙げると、ツマミの良質な質感に対して電源スイッチのON/OFF時の操作感触に高い質感が感じられず、全体の質感から少し勿体ない部分であるという印象です。
3. 音質について
正直に申し上げますと、使い始めは今までとの違いに少し戸惑いました。
パワーアンプの「DCPW-240」との組み合わせでは、音に固有のクセを持たず、S/Nの高さやダンピングの良さは一聴して顕著で、基本性能の高さはかなりのものであると感じましたが、当初は少し生真面目でサッパリとし過ぎな印象で、もう少しふくよかさのようなものが欲しいと感じていました。
ただ、最初から理想的な音で鳴るとは思っておらず、2ヶ月ほど使用してみて、機器のエージングが進んだことも含めてセッティングや各種調整を詰めていった結果、現在では良さはそのままに音の厚みといった点でもずいぶんと良くなり、少なくとも以前のアンプ使用時と比べてもかなりクォリティは上がっています。
アンプには色づけを求めず音声信号を忠実に増幅したい、という方には大変コストパフォーマンスの高い組み合わせのセパレートアンプであると思います。
4. その他製品・弊社全般に関するご感想等
購入前の疑問や質問に丁寧に答えてくださり納得してオーダーをすることができました。
今後も永く使っていきたいと考えていますので、何かありましたらメンテナス等どうぞよろしくお願いいたします。
おすすめ度 ★★★★★ masayuki 5639様 2019-02-07
昨年の6月1日にパワーアンプDCPW-240を、今年の2月1日にプリアンプDCP-240/VR50型を手に入れました。今まではラックスマンのC600fとM600Aのペア(その前はアキュフェーズC270と
P500)で音楽を楽しんでいましたが、体力の衰えを痛感するようになり、重いアンプから比較的軽いアンプにしたいと思い、貴社のアンプにたどり着きました。私はオーディオマニアなどではなく、ただ少しでもいい音で音楽を楽しみたいと長年オーディオと関わってきました。現在のシステムは、CDプレイヤー パイオニアPD70AE ,アナログプレイヤー ヤマハGT2000X,フォノイコライザーアンプ iFi Phono2,カートリッジ シュアー Type V,スピーカー エソテリック MG 20になります。今回プリアンプを替えて感じたことはボリュームの質感の良さ、定位がしっかりしていること
、中域の張り出しが素晴らしく、ジャズを好んで聴く自分にはマッチしてると思いました。あくまで個人的感想ですが、まだ導入して間もないため、エージングが進めば、また新たな発見があるのではと期待しています。
その他、オンラインショップのレビューはこちらから
プリアンプDCP-240 お客様の声
アンケートハガキから(画像をクリックすると拡大できます)
「評判どおりの音質、解像度が前使用の真空管アンプとは雲泥・・・」