プリメインアンプDCPMA-100RE/概要
正常進化で新しくなったプリメインアンプDCPMA-100RE
DCPMA-100REは従来のプリメインアンプDCPMA-100にフォノイコとリモコンを追加し、フロントデザインも変更しました。
フォノイコはMCカートリッジがダイレクトに接続できる高SNタイプで、音質も高級セパレート型に優るとも劣らない高品質です。
音量調整用のリモコンはステッピングモーターを用いた高機能タイプです。
セパレートにも匹敵する高音質をそのままに、機能を強化してどなたにもご満足いただける製品と自負しております。
特徴
・音量調節にリモートコントローラーを装備。駆動にステッピングモーターとマイコンを使用することで、通常の速度に加え、微調整、高速調整が可能で、非常に使い勝手が良くなりました。
・フォノイコライザーアンプは超低ノイズOPアンプを使用した高SN比のものを新規開発しました。MCカートリッジ使用時にも十分なSN比を確保しています。
・バランスライン入力を2系統装備、CDプレーヤー/DAコンバーターからのバランス出力をそのままご入力頂けます。
・パワーアンプ部の出力は100W+100W、ダンピングファクター1200で、どの様なスピーカーでも余裕で力強くドライブします。
・従来のプリメインアンプDCPMA-100をお持ちの方もDCPMA-100REにグレードアップが可能です
(グレードアップについては価格も含め2023年案内の予定、パネルデザインは従来のままとなります)。
プリメインアンプDCPMA-100RE/製品技術
音量調節用リモコンとフォノイコを追加し、デザインもリファイン
1. 追加機能
フォノイコライザアンプ
- OPアンプを使用した超低ノイズフォノイコライザーアンプを新規開発
- MCカートリッジを直接接続して、ノイズを気にすることなくレコードをお楽しみいただけます。
高機能リモコン
- ステッピングモーターをマイコンで制御する高機能リモートコントローラーを開発
- 各調節ステップが正確な上、3段階の調整速度を実現しました。
2. 外観上の変化
部材、仕上げの変更点
DCPMA-100RE | DCPMA-100 | |
---|---|---|
フロントパネル | ブラスト(梨地)処理 | ヘアライン処理 |
ツマミ(天面) | スピン仕上げ | ヘアライン仕上げ |
インシュレーター | オールアルミ製(制振ゴム付) | 樹脂+外枠アルミ |
技術詳細
フォノイコライザーアンプ OPアンプ使用でもあなどれない高音質
フォノイコライザーアンプは各チャンネルに超低ノイズOPアンプLT1028を各1個使用した、NF型を採用しました。これまで培ってきたフォノイコライザーアンプのノウハウをつぎ込むことで、高SNで実用性の高いフォノイコライザーアンプとなっています。
MCカートリッジのSN比は75dB(A)0.5mV入力時と最高レベルです。一般的なMC用フォノイコのゲイン(60dB)に換算すると、81dBというSN比に相当します。これは、MCカートリッジを使用していても試聴位置で全くノイズが聞こえないレベルのSN比です。
またその音質も10万円クラスは優に凌駕するだけの実力があります。上位機種のDCEQ-200に比較すると、流石にそこまでの凄さはありませんが、一般の単体フォノイコライザーアンプと比較しても引けを取らない実力を備えています。
このフォノイコライザーアンプの音質は万人にご満足いただけるものと自負しております。
マイコンを使用したステッピングモーター制御のリモートコントローラー
音量リモコン機能の実現には高速のマイコンとステッピングモーターを組み合わせています。リモコンを使用しない際はステッピングモーターを休止することで、手動でボリュームを回した際の抵抗を無くし滑らかな回転をそのまま維持しています。
またリモコンには汎用リモコンを使用し、通常速度の音量調整(2.7°間隔)の他、微調整(0.9°間隔)と高速調整(18°間隔)も装備し、自在な音量調整を実現しています。
付属のリモコンには汎用のリモコンを使用しています。
DCPMA-100REの特徴(旧モデルから引き継がれているもの)
電源部の整流にはショットキダイオードを使用し、整流直後のアースラインには1mm厚のアースバーを使用しています。
(DCPMA-100モデルから使用している技術です)
プリメインアンプDCPMA-100(RE)電源部の電解コンデンサには、ニチコンの最上位に位置するKGシリーズを使用しています。このコンデンサは最も低インピーダンスなもので、非常に高価で容量の割に大きいのですが、その優れた特性と音質のために敢えて採用しております。
(DCPMA-100モデルから使用している部品です)
電源トランスには320VAと大型のRコアトランスを使用しています。Rコアトランスはトロイダルトランスの様な大容量・低漏洩磁束の性質を持ちながら、カスタマイズし易い特徴があります。
(DCPMA-100モデルから使用している部品です)
アンプの音質の鍵をにぎるのは何と言ってもアンプ部です。
プリアンプのフラットアンプ部、パワーアンプ部ともにオリジナル設計の完全ディスクリート構成です。
オーディオデザインのアンプ設計には独自のノウハウがあります。その詳細は残念ながら公開できませんが、音質上の明らかな違いとなって現れています。
オーケストラの楽器の音が濁らず、各パート毎に明瞭です。低域は不思議と超低域まで伸びたかのように聞こえます。プリアンプ部だけでも、まるでパワーアンプを変えたかのように変わるから不思議です。SN感がよく透き通った音質で、音量を上げてもうるさくなりません。
パワーアンプ部のユニットは電圧増幅基板、電力増幅基板、そして安定化電源基板から成っています。
電力増幅段はバイポーラトランジスタのパラレル接続で、NPN・PNPトランジスタ計4個が1CHに使用されています。
電圧増幅段と電力増幅段はL字型に組み合わされ、回路の経路が最小となるように設計されています。これは超高域まできれいにNFBを掛けるにはとても大切なことです。加えて電圧増幅段は放熱器から離れており、熱的安定性の向上にも役立っています。
アンプ回路は通常の設計に加えて、超低域まで力強さが出る独自のノウハウが投入されています。また超低ノイズ、低インピーダンスの安定化電源は、濁りのない透き通った音色となることに貢献しています。
別角度から見たパワーアンプユニット
パワートランジスタが4ケ使用されていることがわかります。
DCPMA-100REの内部写真
リモコン関連部品(ステッピングモーター、マイコン、ステッピングモーター用電源)とフォノイコライザーアンプを空きスペースに配置しています。
リモコン関連部品はアナログ回路に影響を及ぼさないように配置されています。
また、フォノイコライザーアンプは入力部に直結しています。
プリメインアンプDCPMA-100RE/仕様・価格
仕様
DCPMA-100RE | |
---|---|
プリアンプ部 | |
入力 | Phono1系統 RCA3系統 XLR2系統 |
出力 | RCA1系統 XLR1系統 |
利得/ 入力Z | 15dB (Line) /10kΩ 47dB (MM) /47kΩ 67dB (MC) /100Ω |
SN比 | 115dB(A, @2V, line) 92dB (MM 5mV) 75dB (MC 0.5mV) |
最大出力電圧 | 20V |
周波数特性 | 10-500kHz line |
歪率 | 0.0007%(1KHz@2V) line |
フォノイコライザー部 | |
入力 | RCA1系統 MM/MC 裏面スイッチで切り替え |
入力インピーダンス | 47kΩ (MM) 100Ω (MC) |
利得 | 47dB (MM) 67dB (MC) |
SN比 |
92dB (A, MM@5mV) 75dB (A, MC@0.5mV) |
パワーアンプ部 | |
入力 | XLR1系統 RCA1系統 |
利得 | 33dB |
最大出力 | 100W(8Ω) |
入力インピーダンス | 10kΩ |
歪率 | 0.003%(1kHz@100W8Ω) |
周波数特性 | 10-500kHz |
ダンピングファクター | 1200 |
SN比 | 113dB(A, @100W) |
外観 | |
寸法(W,D,H) | 460x490x125mm |
重量 | 18.6Kg |
付属品 | ACケーブル 取扱説明書 リモコン |
外観
プリメインアンプDCPMA-100RE/雑誌評価記事
・無線と実験誌 「MJズームアップ」
2023年1月号 p.14-16
「音像が明晰に浮かび上がり、残響成分も透明度が高く、ホールの空間がリアルに再現される」
「スクラッチノイズも低く、弱音部や無音溝の静けさも高まっている」
(小林 貢先生)
・Stereo誌 「注目製品ファイル」
2022年12月号 p.100-101
「全帯域にわたり高い解像度が確保され、音楽の細部まで鮮明に描き出す」
「空間の透明度も高く、音場は3次元的に展開される」
(小林 貢先生)
・オーディオアクセサリー誌
2022年冬号 p.156-157
「音楽音の他は何も存在しないような驚異的な静寂感」
「一音一音に汚れが全く感じられず、質感が無色透明で余韻には艶がある」
(井上 千岳先生)
プリメインアンプDCPMA-100RE/お客様の声
★★★★★ アスカ 様 2023年04月20日
試聴会で衝撃を受けて購入に至りました。。
パワーアンプからとも考えましたが、セパレートとしても使用出来る、音量調整がリモコンで出来る、フォノイコ内蔵である、プリメインだけど高性能であるなどの点から本機を選択しました。
内蔵のフォノイコは本当に高音質です。他社の10万円台のフォノイコと比較しても圧倒的でした。音の抜けの良さ、迫力がまるで違います。
全体的な傾向は本当にストレートです。これまでは相当に味付けがされていたことが分かります。
味付けによって出ていなかった部分が浮き上がってきて物凄くリアルです。
オーディオで良い音を聴いているという感じから、目の前で演奏が行われていてそれを聴いているという感じになります。
皆さんのレビューや雑誌の評価はまさにそのとおりです。素晴らしい製品です。
リモコンがロゴ入りで本機のデザインに合った見た目の物が欲しい!
よろしくお願いします!
使用機材
プレーヤー エアフォースV テクダス
CD DAC DP550 アキュフェーズ
プリアンプ C2850+AD2850 アキュフェーズ
パワーアンプ A70 アキュフェーズ
スピーカー PL200II モニターオーディオ
スピーカー G1001MG フォステクス
プリメイン DCPMA-100RE オーディオデザイン
セレクター HAS-33S オーディオデザイン
★★★★★ FULL 様 2022年12月10日
音質について印象深い点で言えば、強固な土台・輪郭の明瞭さ・前後左右上下に拡がる空間表現・楽器の音色の明確さが際立っている。
単純に言えばクッキリハッキリメリハリバリバリなのだが、音楽の持つ快楽さと共に陰りを帯びた恐れ多い陰影まで表現する広大な描写力を有していると感じる。
プリ部にその表現力が最も顕著。
フォノイコライザー部・パワーアンプ部は音質的には中立でありつつも高次元の基本性能を備え、プリアンプ部の音質上の主張を支えている。
普段、音楽鑑賞で感動が薄れていると感じていた自分がDCPMA-100REの導入で聴き込んだ音楽に新鮮な感覚を取り戻し、驚きの連続であった。
本体は質感の高さと無駄のない潔さがある。
切替つまみ操作は適度に軽快で手応えは十分。
音量つまみは回すと確かな手応えとわずかにクリック感がある。リモコン可動部のタイミングベルトの影響と思われるがメカニズムの存在を体感できて寧ろ好印象。
リモコン自体は汎用品なのでガッカリであるが、操作自体はやりやすい。三段階の速度選択は便利。操作に伴う本体からの動作音はそこそこある。小音量時なら最初は気になるレベル。しかしすぐに慣れてしまった。逆に動作音を聞かないとしっかり反応したのかどうか不安になってしまう。
Pre Gain 0/15dB切替は音質変化も楽しめる。
0dBは高鮮度、15dBは濃密さに傾く。
フォノ入力は予想以上の表現力で参った。
ローエンドのMCカートリッジでアナログレコードならではの美音がきっちり再現できており脱帽。
アンプ自体のノイズも視聴位置では全く感知できない。
要望
・ボリュームノブ周囲に目印となるポイントが欲しい。
・リモコンはアルミ製棒状6ボタン専用設計でお願いしたい
・パワーアンプゲイン28dBに下げて欲しい(残留雑音対策)
・電源ボタンの押し込み幅を短縮して欲しい
使用機器
Accuphase DP-720
Accuphase C-290V + AD2800
Accuphase A-70
LINN LP12 + LINGO + SME3009 S2 + DENON DL-55II
SONY SS-AR2