プリメインアンプDCPMA-100RE/概要
正常進化で新しくなったプリメインアンプDCPMA-100RE
プリメインアンプDCPMA-100REは従来モデルのDCPMA-100にフォノイコとリモコンを追加し、フロントパネルにもデザイン変更を加えました。
フォノイコはMCカートリッジがダイレクトに接続できる高SNタイプで、音質も高級セパレート型に優るとも劣らない高品質です。
音量調整用のリモコンはステッピングモーターを用いた高機能タイプです。
セパレートにも匹敵する高音質をそのままに、機能を強化してどなたにもご満足いただける製品と自負しております。
特徴
・音量調節にリモートコントローラーを装備。駆動にステッピングモーターとマイコンを使用することで、通常の速度に加え、微調整、高速調整が可能で、非常に使い勝手が良くなりました。
・フォノイコライザーアンプは超低ノイズOPアンプを使用した高SN比のものを新規開発しました。MCカートリッジ使用時にも十分なSN比を確保しています。
・バランスライン入力を2系統装備、CDプレーヤー/DAコンバーターからのバランス出力をそのままご入力頂けます。
・パワーアンプ部の出力は100W+100W、ダンピングファクター1200で、どの様なスピーカーでも余裕で力強くドライブします。
・従来のプリメインアンプDCPMA-100をお持ちの方もDCPMA-100REにグレードアップが可能です
(グレードアップ価格についてはお問い合わせ下さい。またパネルデザインは従来のままとなります)。
プリメインアンプDCPMA-100RE/製品技術
音量調節用リモコンとフォノイコを追加し、デザインもリファイン
1. 追加機能
フォノイコライザアンプ
- OPアンプを使用した超低ノイズフォノイコライザーアンプを新規開発
- MCカートリッジを直接接続して、ノイズを気にすることなくレコードをお楽しみいただけます。
高機能リモコン
- ステッピングモーターをマイコンで制御する高機能リモートコントローラーを開発
- 各調節ステップが正確な上、3段階の調整速度を実現しました。
2. 外観上の変化
部材、仕上げの変更点
DCPMA-100RE | DCPMA-100 | |
---|---|---|
フロントパネル | ブラスト(梨地)処理 | ヘアライン処理 |
ツマミ(天面) | スピン仕上げ | ヘアライン仕上げ |
インシュレーター | オールアルミ製(制振ゴム付) | 樹脂+外枠アルミ |
技術詳細
フォノイコライザーアンプ OPアンプ使用でもあなどれない高音質
フォノイコライザーアンプは各チャンネルに超低ノイズOPアンプLT1028を各1個使用した、NF型を採用しました。これまで培ってきたノウハウをつぎ込むことで、高SNで実用性の高いフォノイコライザーアンプとなっています。
MCカートリッジのSN比は75dB(A)0.5mV入力時と最高レベルです。一般的なMC用フォノイコのゲイン(60dB)に換算すると、81dBというSN比に相当します。これは、MCカートリッジを使用していても試聴位置で全くノイズが聞こえないレベルです。
音質に関しても、10万円クラスは優に凌駕するだけの実力があります。上位機種のDCEQ-200に比較すると流石にそこまでの凄さはありませんが、一般の単体フォノイコライザーアンプと比較しても引けを取らない実力を備えています。
このフォノイコライザーアンプの音質は万人にご満足いただけるものと自負しております。
マイコンを使用したステッピングモーター制御のリモートコントローラー
アンプ本体における音量リモコン機能の実現には高速のマイコンとステッピングモーターを組み合わせています。リモコンを使用しない際は、ステッピングモーターを休止することで手動でボリュームを回した際の抵抗を無くし、滑らかな回転をそのまま維持しています。
また調節ステップは正確で、通常速度の音量調整(2.7°間隔)のほか微調整(0.9°間隔)と高速調整(18°間隔)も装備し、自在な音量コントロールを実現しています。
DCPMA-100REの特徴(旧モデルから引き継がれているもの)
プリメインアンプDCPMA-100(RE)電源部の電解コンデンサには、ニチコンの最上位に位置するKGシリーズを使用しています。このコンデンサは最も低インピーダンスなもので、非常に高価で容量の割に大きいのですが、その優れた特性と音質のために敢えて採用しております。
(DCPMA-100モデルから使用している部品です)
電源トランスには320VAと大型のRコアトランスを使用しています。Rコアトランスはトロイダルトランスの様な大容量・低漏洩磁束の性質を持ちながら、カスタマイズし易い特徴があります。
(DCPMA-100モデルから使用している部品です)
アンプの音質の鍵をにぎるのは何と言ってもアンプ部です。
プリアンプのフラットアンプ部、パワーアンプ部ともにオリジナル設計の完全ディスクリート構成です。
オーディオデザインのアンプ設計には独自のノウハウがあります。その詳細は残念ながら公開できませんが、音質上の明らかな違いとなって現れています。
オーケストラの楽器の音が濁らず、各パート毎に明瞭です。低域は不思議と超低域まで伸びたかのように聞こえます。プリアンプ部だけでも、まるでパワーアンプを変えたかのように変わるから不思議です。SN感がよく透き通った音質で、音量を上げてもうるさくなりません。
パワーアンプ部のユニットは電圧増幅基板、電力増幅基板、そして安定化電源基板から成っています。
電力増幅段はバイポーラトランジスタのパラレル接続で、NPN・PNPトランジスタ計4個が1CHに使用されています。
電圧増幅段と電力増幅段はL字型に組み合わされ、回路の経路が最小となるように設計されています。これは超高域まできれいにNFBを掛けるにはとても大切なことです。加えて電圧増幅段は放熱器から離れており、熱的安定性の向上にも役立っています。
アンプ回路は通常の設計に加えて、超低域まで力強さが出る独自のノウハウが投入されています。また超低ノイズ、低インピーダンスの安定化電源は、濁りのない透き通った音色となることに貢献しています。
DCPMA-100REのブロック図
DCPMA-100REの内部写真
リモコン関連部品(ステッピングモーター、マイコン、ステッピングモーター用電源)とフォノイコライザーアンプを空きスペースに配置しています。
リモコン関連部品はアナログ回路に影響を及ぼさないように配置されています。
また、フォノイコライザーアンプは入力部に直結しています。
プリメインアンプDCPMA-100RE/仕様・価格
仕様
DCPMA-100RE | |
---|---|
プリアンプ部 | |
入力 | Phono1系統 RCA3系統 XLR2系統 |
出力 | RCA1系統 XLR1系統 |
利得/ 入力Z | 15dB (Line) /10kΩ 47dB (MM) /47kΩ 67dB (MC) /100Ω |
SN比 | 115dB(A, @2V, line) 92dB (MM 5mV) 75dB (MC 0.5mV) |
最大出力電圧 | 20V |
周波数特性 | 10-500kHz line |
歪率 | 0.0007%(1KHz@2V) line |
フォノイコライザー部 | |
入力 | RCA1系統 MM/MC 裏面スイッチで切り替え |
入力インピーダンス | 47kΩ (MM) 100Ω (MC) |
利得 | 47dB (MM) 67dB (MC) |
SN比 |
92dB (A, MM@5mV) 75dB (A, MC@0.5mV) |
パワーアンプ部 | |
入力 | XLR1系統 RCA1系統 |
利得 | 33dB |
最大出力 | 100W(8Ω) |
入力インピーダンス | 10kΩ |
歪率 | 0.003%(1kHz@100W8Ω) |
周波数特性 | 10-500kHz |
ダンピングファクター | 1200 |
SN比 | 113dB(A, @100W) |
外観 | |
寸法(W,D,H) | 460x490x125mm |
重量 | 18.6Kg |
付属品 | ACケーブル 取扱説明書 リモコン |
外観
プリメインアンプDCPMA-100RE/雑誌評価記事
・無線と実験誌 「MJズームアップ」
2023年1月号 p.14-16
「音像が明晰に浮かび上がり、残響成分も透明度が高く、ホールの空間がリアルに再現される」
「スクラッチノイズも低く、弱音部や無音溝の静けさも高まっている」
(小林 貢先生)
・Stereo誌 「注目製品ファイル」
2022年12月号 p.100-101
「全帯域にわたり高い解像度が確保され、音楽の細部まで鮮明に描き出す」
「空間の透明度も高く、音場は3次元的に展開される」
(小林 貢先生)
・オーディオアクセサリー誌
2022年冬号 p.156-157
「音楽音の他は何も存在しないような驚異的な静寂感」
「一音一音に汚れが全く感じられず、質感が無色透明で余韻には艶がある」
(井上 千岳先生)