最近聴いてよかったCD -ユッカさん-

最近聴いてよかったCDはユッカ(YUCCA)さんのCD「YUCCA」です。あるときNHK-FMでかかっていた曲が心地よかったので、その曲が入ったCDを調べて購入して見ました。この方、何でも3オクターブの美声の持ち主と言われているそうです。こういっては失礼ですがオペラ歌手の様にまるで体を楽器のようにして単に高い声を出して歌ってもらっても、正直私はあまり感動した事がありません。単に高い声が出ているという感じで、だから何なの?という感じ。ただし、このユッカさんの歌はそのきれいな高い歌声が心地よく響くというか、単純に感動できるという感じでとても良いです。あえて言うなら、サラブライトマンが日本語で歌っていると言ったらイメージしやすいでしょうか。CDジャケットはこちらになります。

オフィシャルサイトはこちら/YUCCA

これを見るとまるでお顔を売りにしている様なジャケットですが、良いのは中身(歌・音楽)です。この辺は売り方を間違えていると思います(CDを手にとってもらったとしても誤解されてしまって損だと思います)。良いのは歌だけではありません。録音のバランスもとてもいいと思います。オーケストラがバックで演奏しているのですが、その演奏と歌のミキシングバランスが絶妙でオーディオ的に心地よいです。欲をいえば、オーケストラの音がやや団子になっているのが残念なところですが、悪くはありません。CDに録音エンジニアの名前が書いてあるくらいですから、結構気を使って録音された物と思います。
特に後半の4曲くらいはクラシックに日本語の詩(歌)をつけた作品でこれが絶品です。映画「フィフス・エレメント」でエイリアンみたいなオペラ歌手か「ハッ・ハッ・ハッ・・・」というような歌を歌う場面があるのですが、その曲に似ています。その曲は以前からいい歌だ思っていたのですが、残念ながら映画用の歌(オペラ)の様で市販はされていませんでした。その曲とは異なるのですが、それと同じ様なリズム、バランス、心地よさがある曲でとてもいいと思います。

もう一つのアルバム「千の風になって」も聴いてみましたが、オーディオ的には「YUCCA」の方がずっといいと思います。

この様なクラシックの曲に歌をつけて、それに日本語の歌を上手につけて歌うという方法はこれからもっと延びていって欲しいと思います。

以上かって損のないCDの紹介でした。

「いい音のする部屋ですね」と言う様になれば本物 −誰も言った人はいないが−

事務所の試聴装置で周波数特性を測定してみたら、あれれ?という事(本当は当たり前の事?)があったので報告します。
一言で言うと、スピーカーの周波数特性はスピーカーシステム間の特性差よりも、試聴位置・部屋による差の方が支配的だという事です。

オーディオ再生においてスピーカーシステムの良し悪しを最も大きく左右するするのは周波数特性だと考えていたのですが、その周波数特性を左右するのはスピーカーシステムそのものではなくて部屋・試聴位置の影響が最も大きいのでは?という結果になったのです。

言い換えれば、普段聞いているのはスピーカーシステムの音ではなく部屋・セッティングの音だという事になります。
もちろんスピーカーシステムによって音質が変わる事は重々承知しており、それを否定する気はありませんが、部屋(+設置)の影響の方が大きいという事をまざまざと見せ付けられたという感じです。

結果を説明する前にまず環境を説明します。弊社事務所のレイアウトは現状こうなっています。

office-layout-av3201.jpg事務所のレイアウト

事務所の前後長は8.4mあり、通常の家庭のリスニングルームよりは広めだと思います(約40畳くらい)。床はPタイルという固めの床で(約10mm厚の樹脂のようなもの)特にじゅうたんなどは引いていません。スピーカーシステムを設置する部分には厚さ12mmのフローリング材をクッ ションをはさんで載せ、その上にスピーカーシステムを設置しています。スピーカーから約3-4m離れた位置に視聴用のイスを設置してあります。図の下半分 (SPに向かい左側)はAVラックの後ろに資材などが置かれており、自由空間+吸収・反射材といった 構成です。一方上側(試聴時の右側)は前面窓でガラス+ブラインド(一部カーテン)となっています。

スピーカーシステムの中心線から測定点までの距離を変化させて周波数特性を測定してみました。高さは約1mで試聴位置の高さに近いと思います。

測定マイクはべリンガーのECM-8000、測定ソフトはMySpeakerです。また測定モードは精度を出すために純音を使用して測定しています(ホワイトノイズ+FFT解析ではありません)。結果は次の通りです。

事務所内でのスピーカーシステムの周波数特性

測定スピーカーMAGNAT社Quantum908

測定高さ1m

左側                             右側

mag2ml300.jpgmag2mr300.jpg

SP−マイク間距離 2m

mag3ml300.jpgmag3mr300.jpg

SP−マイク間距離  3m

mag5ml300.jpgmag5mr300.jpg

SP−マイク間距離  5m

どうでしょうか、細かい事を言えばきりがないのですが、つぎの様な傾向があると思います。

  1. 左右の特性差は意外と小さい
  2. 距離が大きくなるほど200,300Hz以下の中低音域の音量が相対的に大きくなる。
  3. 距離が離れるほうが高音特に10Khz以上の高域が落ちてくる。
  4. 低域(100Hz以下) のピーク・ディップの発生する周波数はほとんどの場合距離によってそれぞれ異なる。

左右の特性差が小さいのは左側(図下側)の空間が空いている影響が大きいと思います(つまり通常のリスリングルームでもそうだという事ではないと思います)。視聴用のイスは3-4mSPから離れた位置にあるのですが、普段事務作業で私自身が聞いているのは5m位の位置で、私の好みの場所はこの丁度5m位の位置になります。この部屋ではこのくらい離れて丁度直接音と間接音のバランスが取れる感じになるからです。
上記特性で特徴的なのは3m位置での周波数特性だと思いますが、この特性はスピーカーによるものではなくて、部屋の壁の反射によるものです。最近は特に定在波効果だけがやたらに取り上げられていますが、定在波効果ではなく、反射によるものだと考えています。定在波効果は壁面の角度を少し変えたり、あるいは気になる定在波が生じる周波数で、丁度”節”に当たる距離のところに行けば定在波効果の影響は避けられるので、防止(あるいは低減)する事も難しくはありませんが、問題なのはやはり反射によって生じる干渉効果です。話は戻りますが3m位置での低域の特性を決めているのは後壁の反射によるものだと考えています。
ですので、スピーカーを変えてもほとんど変化しません。例えば右側3mの条件で3種類のスピーカの周波数特性を測定すると

< (右側SP、測定位置3m>
mag3mr300.jpgmagnat40.jpgMagnat社Quantum908(17cm3way,6SP)

rit3mr300.jpgrit50.jpgRIT社(18cm2way,2SP)
bw3mr300.jpgbw40.jpgB&W社CD-NT1(18cm3way,3SP)

となっており、200Hz以下の特性が酷似していることがわかります。もちろん3者で音の傾向は違いますが、それに部屋(試聴位置)の特性がかぶさっており、部屋の影響の方が大きいくらいです。現在の部屋に移転して、以前の事務所よりも音質の評判はが良い様な気がしますが、システムが特に変わったわけではないので、部屋の影響が大きいといえるでしょう。
パワーアンプの後にセレクターを入れて3つのスピーカーシステムを瞬時切換できるようにしてあるのですが、切り替えても意外と同じ様な傾向も聞き取れますし、SPの差よりも事務所が変わった時の音質差の方が大きかったように思います。試聴用イスの位置は3.5-4mくらいで丁度その位置の周波数特性はないのですが、3mと5mの間くらいと思えばいいでしょう。
3m位置で40Hzくらいに大きなピークがありますが、この周波数は音として聴こえるというより、会場の空気のうごめきというかざわつきの様な成分で、実際に試聴してボンボンいう様には聴こえません。むしろサブウーファーを強めに入れた感じでかえって良く聴こえるくらいです。

いづれにしても全体的には200Hz以下の低域がかなり暴れていますので(といってもこのくらいの暴れは普通にあるレベルではあるが)、この辺をもう少しスムーズにしたいと考えています。

という事で、表題にあるように「いい音のする部屋ですね」と言う様になればオーディオの見識としては本物という事になると思います。ただしそういう人はもちろんこれまでにいませんでしたし、これからもいないと思います(このコラムを読んだ人を除けば)。

最近購入したオーディオ機器(3) -レコードカートリッジ- 

今回はレコードカートリッジについて紹介します。
最近はアナログレコードにミニブームが来ている様でカートリッジやイコライザアンプの記事も増えている様に見えますが、カートリッジにしろ、ヘッドアンプなどにしろやたらに高価で、しかも値段に見合う品質かどうかは???な物が多い様に感じます。オーディオ雑誌が評価する分にはデモ機として借用するので費用がかからないので良いのですが、実際購入する立場から見ると有益な情報が少ないように思えます。最近2,3のカートリッジを買って損した、得したという思いがあったので、紹介させて頂き、皆様の参考にしていただければ幸いです。

評価環境は前のブログで紹介したとおりです。
MC用のヘッドトランスはいまだにAU-320というデノンのものを使用しています。

カートリッジの写真
右からAT-15E、DL-103、AT33、AT-13E、2M Blue(気に入っている順番でもある)

DL-103
いわずと知れたMCの名機です。何十年も前に放送用に開発されたものです。非常にダンピングの効いた低音が心地よく響き、JAZZなどではこれより気持ちいい低音を聞かせるカートリッジは無いのではないでしょうか。ダンパーが2重構造になっているのが特徴で、温度変化によって弾性が変化しないようにとの開発意図と思いますが、心地よい低音に貢献している気がします。ダンパーを制するものはカートリッジを制すとおっしゃっていた方がいたような気がします。唯一の欠点は丸針だからかと思いますが、レコード内周で高域が若干歪っぽくなる事があることです。
実測周波数特性も付いてます(見事)。
DL-103の周波数特性

AT33PTG(pcOCC6N)
これもMCカートリッジのロングセラーですね。DL-103に比べると低音の心地よさはありませんが、高域がきれいなった気がします。高域が3dB程持ち上がっているのが残念です。このF特通りの音ですね。
AT33の周波数特性

AT13EVM型(MM型)
30年くらい前に購入して残っていたものです。なぜ購入したかも忘れました。何かに付属していたのかも知れません。このカートリッジの音質はかなり落ちます。一応ちゃんと音が出ますよ程度のもの。と思っていましたが、弊社のイコライザアンプで聞くようになってビックリ。音が格段に良くなりました。情報量、トレース能力が上がった気がします。DL-103などとくらべても、同じ土俵で比較できるかも?位の音になりました。弊社のイコライザアンプは(他のものと比べると)MCカートリッジも良くなりますが、それ以上にMMカートリッジの音が格段によくなるような気がします。MCカートリッジは汎用のヘッドトランスを使用していますので、そのせいもあるかもしれません。

AT15Ea/G VM型
最近このカートリッジを購入しましたが、このカートリッジには驚きました。音質が良くて安いからです。AT-13を昔から所有していましたので、ATシリーズはこんなものだろうと思っていたのですが、AT-15は格が違いますね。VM型のリファレンスというだけの事はあります。AT33よりずっといいと思います。どういいかというと帯域バランスです。低音域厚く、重心が下がったピラミッド型のバランスでレコードの良さが存分に発揮されています。もう一つの美点は高音が静かな事です。レコードはどうしても高域が歪っぽく聴こえたり、パチパチノイズが耳障りになったりしますが、そういう音が他のカートリッジに比べるとかなり抑えられています。というか、こういう音にもなるんだ~と感心させられていしまいます(ちょっと大げさに言っていますが)。アンプでもそうですが、性能をかなり上げていくと音が静かになります。弊社のイコライザアンプはパチというレコードの傷から聞こえるノイズが目立たなくなったといわれる事があるのですが、それと似ています。
情報量も多く、出すべき音はきっちり出し、出さなくていいものは出さないという感じで、トレース能力も非常に高いと思います。
これでマグネシウムヘッドシェルが付いて、プレーヤーにさせば使用できて、今は1万円ちょっとで売られているのですから、コストパフォーマンス的にもビックリです。MM型に分類されると思いますが、こちらの環境では他のMCよりいいです。
ただこのカートリッジ、本当にいい装置(イコライザアンプも含めて)でないとそれだけの力量が出ないというか、装置なりの音を出すという結果になるかもしれません。

オルトフォン2M Blue
これは失敗しました。AT-15Eを購入する前にこれを買ってだめだったのでAT-15Eを購入したのです。オルトフォンは昔MC-20Wを使用していてこれはクラッシックは絶品だったので、間違いないメーカーだとずっと思っていました。このカートリッジのだめな点
・音が悪い
・ヘッドシェルを選ぶ(取り付けられないものが多い)
・デザインはおしゃれだが実用性が悪い
という事で全部だめです。
音がどう悪いかというと、一言で言うと「トンシャリ」です。「ドンシャリ」ではありません。ドンシャリならまだ高域と低域のバランスが取れている(両方ですぎだが)のでまだ聞けると思うのですが、このカートリッジは低音が出ていないんじゃないか(例えば100Hz以下をカットしてる様な)と疑いたくなるバランスで、高音ばかりが目立ちます。高域は確かにはっきりと聞こえて明快なのですが、いかんせん低音が出ていない(様に聞こえる)のでどうにもなりません。プレーヤーを変えても同じ音の傾向でした。この帯域バランスのせいでAT-13より悪いです。がっかりです、子供だましの音です(子供に失礼か)。このカートリッジには何か重要な欠点があるのではないでしょうか?ダンパーの設計ミスでF0が数十Hzに来てしまっているとか…。
欠点は音質だけではありません。このカートリッジネジ穴が上に貫通していないので、上からネジとめるタイプのヘッドシェル(ほとんどがそう)が使用できません。なので同社のヘッドシェルも後から購入する羽目になりました。
さらに、カートリッジの保護カバーが非常に取り付けにくく、プレーヤに装着した状態では、見えない位置にある保護カバーの爪を指ではずす動作を要求されます。一歩まちがえるとカートリッジはおしゃかです(日常使用していればたぶん時間の問題でしょう)。

というわけでこのカートリッジにはがっかりさせられました。でもおかげでAT-15Eにめぐり合ったので、良しとしましょうか。

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最近購入したオーディオ機器(2) -レコードカートリッジの前振り- 

最近購入したオーディオ機器編第2弾として、レコードカートリッジについて紹介したいと思います。

アナログレコードは通常は聞いていません。聞きたいと思うソースがレコードでは(中古を除けば)発売されていませんし、いちいちホコリを拭いてからたった30分で終わってしまうというのは今の生活スタイルに合いません。ただプリアンプのイコライザアンプのテストに定期的にレコードを掛ける事になるので、聞くたびにレコードの音はいいと思うのです。

レコードの音がそこまでいいと思えるようになったのは、手前味噌ですが自社のイコライザアンプを使用してからです。どういいかというと、音の厚み、中低音に重心を置いたピラミッド型の帯域バランスという点です。レコードによっては録音の悪いものも多いのですが、そこそこいい録音のレコードでは例外なくバランスの良い音ができてきます。またプリアンプのイコライザアンプ、パワーアンプなどアンプの性能を良くしていけば良くしていくほど比例して音が良くなるのもアナログレコードの特徴です。

以前他社製のプリメインアンプ付属のイコライザアンプでレコードを聴いていた際はレコードの音には特に良いと思える部分が無く、すべてにわたってCDに負けている感じでした。今のイコライザアンプにしてからレコードの情報量、帯域バランスなど非常に良い点が引き出されて来た感があります。

何故かはわからないのですが特にMMカートリッジの音が抜群に良くなりました。レコードカートリッジといえばMCで、MMはどうしても1-2ランク落ちた音質というのが常識かと思うのですが、弊社のイコライザアンプを使用するとMMがMCクラスに仲間入りします。MCももちろん良くなるのですが、音質向上がMMの方がずっと大きいのでほとんど差が無くなった感じです。MCは汎用のMCヘッドトランスを使用しているのでそのせいもあるかもしれません。
たまたま手元にあったMMカートリッジはオーディオテクニカのAT-13Eという安物で、以前でしたら音が出るというだけでとても音楽を鑑賞する代物ではなかったという認識だったのですが、これが結構聞けるようになりました。(もともと何かの間に合わせで購入したか、おまけについてきたもの)

ここからやっと購入した機器(カートリッジ)の話になるのですが、その前にレこードプレーヤーについてお話します。通常使用しているのはパイオニアのリニアトラッキングプレーヤーPL-L1です。このプレーヤーは現在使用されている方はほとんどいないと思いますが、30年位前に(学生時代?)にメカにほれ込んで中古で購入したものです。
パイオニアPL-L1
これのいいところはもちろんリニアトラッキング(カートリッジが常にレコードの接線方向に向く)という事はもちろんですが、実はアーム長が短いという事もあるのです。通常トーンアームはトラッキングエラーを小さくするために長く設計されていますが、リニア式の場合その心配が無いのでアーム長が20cmくらいしかありません。通常の2/3の長さですから慣性モーメントにすると半分以下になるはずです。
短い上にストレートのカーボンアームでしかも通常のヘッドシェルが使用できます(通常のプレーヤーではストレートアームではオフセットしたヘッドシェルが必要になります)。

リニアトラッキング式プレーヤーのいい点はそのほかにレコード内周で音質が悪くなってきた場合、接線速度が小さくなったためと結論付ける事ができるという事もあります(オフセット角の問題から開放されているため)。まあそんな事に満足感を覚えるのは私くらいのものでしょうが。

加えてこのリニアトラッキングプレーヤーのアームは針圧をスプリングでかける方式で、通常の傾いたヤジロベーの様な方式と違って、レコード盤が多少うねっていても常に一定の針圧を掛けようとする(ほんと?)方式も気に入っています。

このPL-L1プレーヤーは壊れたら修理不能なのでオーディオショーに持っていく気がしません。それに26Kgと重いのです。奥行きがあって遠くを持たなくてはいけないので余計に重く感じます。今回ハイエンドショー向けに軽いプレーヤーをオークションで購入しました。それがこれ。

ビクターQL-Y66F

何とフルオートマチック(ボタン一つで勝手にレコードに針を落として終わると戻って来る)、電子制御のトーンアームがついています。もっとシンプルなプレーヤーが欲しかったのですが、手ごろな物が見つからなかったので、これになりました。又も電子制御になりましたが、別にこの電子制御が欲しかったのではないのです。いいナーと思うものはみんながいいと思うので、20年前のプレーヤーが一部部品欠け・保証無し・個人出品で、定価の半値以上価格で取引されています。そうなるといくら何でも買う気になりません。どうしても不人気品に落ち着いてしまいます。
購入した実物は傷が無くしかも感動品で非常に程度の良いものでした。20年経って電子制御が感動というのはしっかりした設計・製造をやっていたんだなーという事がうかがい知れます(同機種のほとんどが感動品として出品されています)。ただ音質はやはりPL-L1に比較すると落ちます。アナログレコードの良さがそぎ落とされてしまった感じでCDに対する音質の優位性をあまり感じる事ができないかもしれません。ハイエンドショーではレコードの良さ(イコライザアンプの良さ)をお聞かせしようとしたつもりでしたが、今ひとつCDとの差が感じられなかったかもしれません。

レコードカートリッジの事を書こうと思っていたら、その前置きで1ページ分になってしまいました。次はいよいよ(といってもたいした事は無いが)カートリッジ編です。

最近購入したオーディオ機器 -FMチューナー-

最近購入したオーディオ機器について紹介したいと思います。

業務中はFM放送を聴いている事が多いのです。というのもCDですと百枚聴きたいものがあったとしても、一日中音楽をかけていると一日10枚は聞けてしまうので、毎週同じものを聞く事になってしまい、飽きるためです。FM放送といっても、東京ではNHK、東京FM、J-Waveの3局しかなく、民放は宣伝が多く耳障りなので、結局NHKFMをつけっ放しにしておく事が多い状況です。

FMチューナーには以前ケンウッドのKTF-5002という音質に気を使ったミニコンポのシリーズを使用していましたが(これでもAVアンプのFMチューナー部よりずっと良かった)、多少のノイズとかすかに歪感があったのでオーディオ用チューナーを探して購入しました。
弊社はマンションのテナント用フロアーを借りているのでFMアンテナを理想的な条件で建てる事ができません。このため部屋に来ているTV用のアンテナ端子をFM端子に流用する事になります。TV用アンテナは一応FM帯もカバーしていると思うのですが、KTF-5002クラスのチューナーでは力不足でノイズが入り少し歪っぽくなります。

調べてみてわかったのですが、現在はまともなFMチューナーというのはアキュフェーズの様な極一部を除いて無いのです。過去にはケンウッド、ソニー、ヤマハなどが最高級品を排出しているのですが、現在はまともなチューナーが市販されていないのです。

FMチューナーに関しては超達人の方がこちらで各機種を評価されているので興味のある方は参照して下さい。FMチューナーの評価(このサイトは凄いです。脱帽です)

現在手ごろな値段でまともなFMチューナーを入手するにはオークションで20年前くらいの物を見つけるしかありません。数ヶ月かけて気長に探して結局手に入れたものがこれです。

ソニー製ST-S555ESX

ソニー製のFMチューナーで20年前の(とはいっても現在でも)最高峰です。既に内部の同調などは多少ずれていると思いますが、まだまだ現役で使用できます。このチューナー、購入してみたらなんと元箱入りで傷も無く付属品も完璧でした。出品者の方は初の出品で(過去の評価・実績がゼロ)落札者側から見るとかなり怪しくも見えたのですが、結果的には本当に初めての出品の方で、品物は掘り出し物でした。

ソニーのCDプレーヤーで丁度CDP-555ESDというのも所有しているので、555シリーズがそろっていいかなという漠然とした理由も有りました。

このチューナーの受信性能はすばらしく他の汎用品とは格の違いを見せつけます。FMアンテナをつながなくとも音が出るくらいに感度が良く(当然ノイズが多いが)、TVアンテナをつないだだけで以前のチューナーではノイズが出ていたFM局もノイズ無しに受信できます。
音質もNHKなどは完璧で聴感上、不快な点が有りません。音質は全体的に柔らかく、かすかに薄っぺらい感じも無いではないのですが、そもそも放送局で出している音がどんなものかわかりませんので。
NHKFMでかけたCDをこのチューナーで受信すると、自分のCDプレーヤーでCDをかけたときよりも良く聞こえるくらいです。民放のFM放送は全体的にキンキンした音でいまいち聴く気になれません。またNHKの放送の中でも番組によって音質が変わるのがはっきりわかります(これって普通?)。

NHK-FMの中で音質が抜群に良いのは夜のN響の生放送、ならびにこの放送の最後のクラッシックのCD、番組の冒頭に流れるテーマ曲、番組の間に流れる効果音などです。NHK-FMの中で反対に音質が悪いのがお昼のニュースのアナウンサーの声などです。スタジオの違い、音源の内部の機器の流れ方などによる音質の差異がはっきりわかって怖い位です。

それにしても実際番組として聴ける放送局が1局しかないというのは何とかならないのでしょうか?アメリカなどでは何十局かあるので聴きたいジャンルにあわせて選曲すれば一日中好きな曲を聞いていられるのですが・・・。NHK-FMも音質はいいものの最近の番組改編ではコーラスとか童謡とかがやたらに増えて聴ける時間帯がますますなくなってきました。朝10時にやった童謡の放送番組をその日の夕方の5時ごろ(ラジオのゴールデンタイムじゃないのか?)に再放送するのですから、口開きっぱなしです。FMチューナーがビジネスとして成立しなくなった原因の一つは放送局が少ない事、放送番組がニーズにあっていない事もあると思います。人は「FMのエアチェックをしなくなったから」という原因をあげると思うのですが、仕事中にFMを聴いている人は多いはずなので実はそうではないのでは?といつも思っています。

話がそれましたが、次はレコードプレーヤー関連で紹介したいと思います。