ミシンに負けているオーディオ業界

今回はいつもと視点を変えて大上段にオーディオ業界の批判(自分への批判?)をしてみたいと思います。

最近海外製のオーディオ製品を含めて、オーディオ業界がにぎやかになってきているようにも見えます。
が、ビジネス的にみると実情は惨憺たるものではないでしょうか。

オーディオショップは特に大変だと思います。通常の家電屋さんでしたら、ネットショップに押されて、秋葉原でやっていけなくなるのもわかるのですが、ここのところ(ミドル~)ハイエンドオーディオを扱うお店も特に元気が無い様に見えるのです。ハイエンド品はまだまだお店で購入する方が多いので、やはりオーディオ業界としていまひとつということではないでしょうか。

最近ふとしたことから、見つけたのですが、オーディオ関係の支出というのは極端に少ないのです。
下のグラフは政府の消費動向にある「ステレオセット」の項目の支出です。家電品はいろいろありますが、オーディオ関係で項目があるのはステレオだけなのでミニコンポからおそらくハイエンドまで入っていると思うのですが、一世帯当たりの平均支出はなんと、
100円
を切ってきている。しかもこの数字ってミシンより悪いのです(ジャーン)。
平均月100円の支出ということは、10万円のものを8世帯に1件が10年に一回買うという程度です。まあそんなものかもしれません。
しかも年々低下していてここ2、3ヶ月は特に悪いのです。

変わったところでは「庭・植木の手入れ代」で、これなんか月平均1000円くらいと、オーディオ、ミシンの10倍あります。

植木の場合、毎季定期的に手入れを頼まなくてはならないので支出額が多くなるのだと思います。

データの出どこはここ  家計支出状況調査(支出金額(月分のみ) 名目増減率  二人以上の世帯 参照)

オーディオ装置は下手すると20年以上音は出ますから困ったものです。オーディオ装置も、毎月枝が伸びて電気屋さんにメンテナンスを頼まなければいけないようになるとオーディオ業界も活気が出るかもしれません。

冗談はさておき、オーディオ業界の状況が深刻であることは確かです。オーディオの支出が少ない理由のひとつは機器が高額になってきたため、オーディオを始める人がいなくなったことがあると思います。弊社のお客様も60歳以上の方が多いのです。たとえオーディオに興味があっても数十万円の装置を購入できるのは一部の人のみでしょう。
昔は秋葉原を歩けば店先から自然と良い音が聞こえ、数万円の完成品を購入して、部品を取り替えてみたり、製作記事を見ながら部品をそろえることが、自然な流れとしてできました。若い人、入門者の人の導入プログラムが自然発生的にできていたのです。

今の高級機器はきれい過ぎて、高価すぎて中をいじる気がしませんし、第一、中をいじったらオークションで転売できなくなってしまうので、傷をつけない様に気をつけて使用するのが関の山でしょう。

オーディオ業界が活況を呈するようになるには、数万円でそこそこのアンプ製品があり、かつパソコンのように5千円から1-2万円でグレードアップできるような環境を作ることでしょう。そうすれば、あとは勝手に盛り上がるような気もします。

「他人事のようなことをいわずにお前がやれ」といわれそうですが、その辺の領域は忙しくなるだけで儲からないので、もう少し余裕ができないと(趣味とかボランティアでやるくらいのつもりでないど)無理です、ハイ。