B&W 804D3を導入しました それでどうなの? その2 フレーム自作編

1月にB&W804D3を導入して2カ月が経ちました。その間少し進捗がありましたので紹介します。

導入後やったこと 

これまでに行ったことは次の3点です。

1.エージング

2. バイワイヤリング

3. 台座を作ってインシュレーター設置

以下詳細に説明します。

1. エージング

前にも紹介しましたが、エージングを行いました。エージングといっても通常の音量で行うと何年もかかる場合はありますので、爆音で加速度的なエージングを行いました。爆音にすると苦情が来る可能性がありますので、高音域だけとしてツイーター周りにクッションを設置します。通常の大音量試聴のさらに数倍の音量でツイーターの慣らしを行ったつもりです。1日で相当の効果がありました。

ちなみにCDM7ーNTは数十年経って良くなった   ・・・なので普通のエージングで待ってはいられない

ちなみに数十年前に購入したCDM7-NTは数十年経って相当良くなりました。低価格機種ですのですべてがよいわけではないのですが、そのなりっぷりは大したもので、帯域のバランスの良さ(最高)、高域のすがすがしさ(ちょっとアルミ臭いが)、豊かな低音(ちょっとゆるいが)は手放すのが惜しいくらいでした。このスピーカーは最初はアルミ臭い高音が目立ってはっきりした音は出ていたのですがそれほどいいとも思えませんでしたが、数十年たってよくなってきた気がします。

2. バイワイヤリング

基本的にあまりケーブルには凝らないタイプなのですが、手持ちのバイワイヤリングができるケーブルに変えてみました。これは今までに試したバイワイヤリング接続の中でも一番音が変わりました。中高域の雑味が消えて(もともと雑味があるように聞こえていたわけではないのですが)上品になりました。結構な変わり方で、これはもうバイワイヤリング指定ですね。ちなみにパワーアンプ側が通常の1ペア(+と-)でスピーカー側が2ペア(+x2,-x2)の端子がついているワイヤーワールド社のEquinoxを使用しました。

スピーカー側バイワイヤリング用端子
アンプ側(シングルエンド端子)

3.オリジナルの台座を追加

804D3の底部ネジ穴はかなり内側に付いているのでスパイク足の取り付けが外からは困難で、しかも(おそらく)不安定です。付属のゴム足を取り付けた状態ではいつ倒れるか心配で仕方ありませんでした。そこでアルミのフレームを製作してスパイクが外に出るようにしました。

アルミは12mm厚で外側にM6(付属スパイクサイズ)とM8のネジを切り赤くアルマイト処理してみました。

本体がRを描いているのでもっと丸みを帯びた形状の方がデザイン的には良かったかもしれません。まあ今回は試作みたいなものです。

このフレームをM6ボルトでスピーカー底面に取付けてから、外側にスパイクを設置したのがこちらの写真です。

フレームを追加した足回り
後ろから

全体としてはこんな感じです

このように設置すると予想以上に京子、じゃなかった強固な設置となり、スピーカ上部を揺らそうとしてもピクリともしなくなりました。

肝心なのは音ですが、これはもう激変(といっていいかも)。低域が豊かになりその結果、高域の強い癖”あくが”目立たなくなった気がします。低域不足で迫力がなかったのが、それが全く気にならなくなり、鳴りっぷりも立派なものになった気がします。高域の独特の癖はまだかなりありますが、さらにエージングしていけばもっとよくなるでしょう(ちなみに加速エージングはまだ1日しか行っていません・・・多忙なので・・・)。

804D3設置後の工夫のまとめ

以上最近804D3に対して行った3つの工夫を紹介しました。その効果、インパクトはおよそ、

エージング 3

バイワイヤリング 1

フレーム+スパイク 10

位の割合でしょうか。

おかげで804D3もだいぶ聴けるようになってきました。

オーディオデザイン現在の装置構成

これまでもブログなどでこまごまとお知らせしてはいますが、現在使用している装置構成をまとめて説明したいと思います。

現在の構成はこんな感じです。

システム全景(フォノイコは雑誌取材で貸し出し中)

SPはDynaudioのConfidenceC4を手放して、中小型スピーカーを置いています。この大きさはダンボール箱の梱包で車に積みやすいサイズです。さすがにC4の様なオーケストラのスケール感は出ないので、将来的には30Hz以下の増強をしたいと考えています。804D3は多少エージングが進んでだいぶ聞ける音になって来ました。足元のスタンド設計して追加すればもっと立派になると思います。

スピーカーはPL-200と804D3

他にElacの330CEもあります。

アンプ類は当然自社製でDACはDCDAC-180とDCADC-200になります。200の方は実験的に中を相当いじっています。CDプレーヤーは東芝のSD-9500というDVDプレーヤーです。ハイレゾやHDCDをDVDaudioに焼いてハイレゾフォーマット(最大192kHz24bit)でSPDIF出力できる様になっています。

ファイル音源の再生にはAudirvana(MAC)を使用iPadAirで遠隔操作も可能

MACはNAS音源をWIFI経由で再生できている(と思う)

DACのUSB端子にはMACbookAirを接続しています。windowsはドライバーが必要であったり、更新に時間がかかるのでMACの方が手間をかけずに安定的に再生できます。MACに使用している再生ソフトはAudirvabaPlusというもので、Plusが付くと有償(74USD)ですがそれほど高くないのでお薦めです。Audirvanaは音質的にも優れていますし、プラグインで緻密にコントロールできるパラメトリックイコライザなどもあって便利です。音源はNASに保存されていてWifiでMAC接続されています。またipadAir(第5世代でAudirvanaの再生制御ができますので、選曲はソファでipadで行うことができます。

レコードプレーヤーはパイオニアのPL-50LⅡ(サブ)とヤマハのGT-2000になります。カートリッジは別のブログでも紹介していますが、現状一番手はGOLDRINGのEthosになります。

レコードの洗浄機はiqualのCleanMateとKirmuss Audio KA-RC-1を使い分けています。

左の超音波洗浄機KA-RC-1が一番汚れが取れます。手軽な洗浄はCleanMate

以上ざっと現在のシステムを紹介しました。

プリント基板CADソフトEagleに代わるDipTrace(4) まとめ編

これまで基板設計ソフトDipTraceの操作方法について説明してきました。最後にまとめてみたいと思います。

基板設計編で説明したほうが良かったのですが、基板レイアウトのメニュー画面はこのようになっています。

PCBLayoutのメニュー画面

Eagleと異なるのは配線後の調整メニューで配線を移動するコマンドを選ぶと配線の平行移動ができますし、また節(node)を選択して移動したり、節の削除ができます。配線の移動にしても、自動的にホールや他の部品などを避けて配線されるので非常に効率的に配線できます。基板外形のコマンド、ベタ基板の設定メニューなども装備されています。

Eagleと異なるのはレイヤー選択でTopかBottomを選択しそのレイヤーのみの編集ができることです(Topを編集しながらBottomの編集はできません)。

いずれにしても、Eagleの私が最終的に使用したversion6よりもはるかに優れています。DipTraceを使用してから基板製作の効率が数倍に向上しました。

ガーバーデータ作成

また基板発注のためのガーバーデータを作成するのも簡単で、File/Export/Gerberを開きExportAllを押してGeber+NC Drillを選択するとドリルデータを含んだガーバーデータ(Zipファイル)が作成されます。Eagleの様に別途ドリルデータを作ったり、Zipファイルにまとめる必要がありません。

部品の作成

部品の新規制作・編集もEagleよりもはるかに簡単で直感的に操作できます。

例えば新規のトランジスター部品を作る場合、まずComponentEditorを立ち上げます。左メニューのComponentからTransistorNPNをクリックするとトランジスタの一覧が下に表示されます。似たトランジスタを選んで右クリックしてコピーを作ります。コピーしたトランジスタの名前を変更してからpatternをクリックすると以下の様な画面が開きます。

トランジスタの回路をパターン図が表示され、パターン図を変更したい場合は右のパターンライブラリから適切なものを選択します。

回路図をパターンの配線を結び付けるには(これはEagleでは大変な作業でしたが)、左の回路の端子から右のパターンの端子にマウスをドラッグするだけです。

回路図のエミッタとパターン図の#1をマウスドラッグで接続した例

画面を見ながら間違いなく接続できるので、特にマイコンやDACチップなど端子数の多いデバイスを新規設計する際にも非常に便利です。

探しにくいコマンド

最後によく使うコマンドで探しにくいものをまとめておきます。

・F12 未配線の線の最適化(部品配置変更後見やすくするため)

・F10 部品名、部品番号の個別位置調整

・View/Object/CopperPour べた基板の表示の有無

・Object/UpdateAllCoperPours 配線変更後のベタ基板の再設定(これを手動でやらないとルールチェックでエラーになる)

・File/RenewLayoutFromSchematic 回路図変更後基板レイアウトにそれを反映させる(Eagleと違ってこれをやらないとレイアウトに反映されない)

・View/ComponentMarking 部品の番号、値を表示するかどうかの設定

最後に

回路・基板設計ソフトDipTraceは機能面でEagleよりもはるかに優れていますし、また価格も安く非営利なら無料でも十分な機能が備わっています。

是非皆さんも使ってみていただければと思います。

スピーカーをいじっていたら、はまってしまいました(その2)ドはまり編

当社はアンプメーカーなので、スピーカーは皆さんもよく知る、どちらかというと癖のないスピーカーを使わなければいけません、という立場です。

それでも、ちょっといじりだすと、とことんはまってしまう癖があります(根がマニアなので・・・)。

私は1985年から2005年位までの間、完全にオーディオから遠ざかっていました。ですので、この間のオーディオ情報が完全に欠落しています。ふとした時に、そういえばダイアトーンのスピーカーを全く聞いたことが無いなーと思ったのです(ちょい聞きしたことはある)。今ではたくさんの中古品がオークションなどで出品されています。そこで目についたのがこれDS-9Zです、これはダイアトーンの代表作ではないかもしれませんが形が非常に気になりました。ちょうど小型なので、サブサブSPとしてちょうどいいかなーと、気になってしまったのです。

オリジナルのDS-9Z、形のバランスがいいです

そこで完動品をみつけてリサイクルショップから購入してみました。そしたらなんと実物が相当でかい。普段、脇に置いとける寸法ではありませんでした。写真で見るとわからないのですが、相当迫力あります。20cmウーハーというのはわかっていましたが、実寸ではエッジまで18cm、外寸は23cmあります。それに結構重いし。

とりあえず、聴いてみると、これが酷い。どう酷いかというと、高音がキンキンして、とても聞いていられない音です。中古ですので所有者がNWを改造しているかもしれませんし、ユニットの状態も相当劣化しているかもしれません。もちろんダイアトーンのウーハーはエッジが固くなることはしっていましたので、軟化剤を入手して処理しています。

オリジナルの状態で特性を計ってみたのがこちらです。このSPのクロスオーバーは1.5kHzです。1.5kHz付近が凹んでいるのはマイクの位置の関係で(50cmという近距離で計っているので)、本来の特性とは関係ありません。ツイーターのレベルが6dB位高くなっています。音圧で6dBというのは4倍の大きさですから、聴感上高域が目立っていたことも当然です。ダイアトーンのSPが初めからこのような設計であるわけがないので、おそらく経年変化でツイーターの特性が変化したのではないかと思いました(本来ダンプされているはずの振動板が無制動になっているという様な・・・)。

とても聞ける音ではありませんでしたので、ツイーターを強制的に制動した方がいいのではと思い、ボルトを外した途端にボルトが振動版に飛んでいき(それだけ磁気回路が強かったのです)、あえなく振動版がボロンと割れてしまいました。

ということで、すぐにオリジナルの音で聴けなくなりました(聞きたい音ではなかったのですが)。これで踏ん切りがつき、ツイーターを替えてみようということになりました。ボロンツイーターを替えるというのはこのSPの特徴の半分を失ったようなもので、意味がないと思われるかもしれませんが、乗りかかった船です。

ということでここから、さらにドツボにはまったのです。

落とし込む形のスペーサー

ツイーターにハイルドライバー型を付けたら面白いのではと思い探しましたが、1.5kHzで使用できるものは大型で寸法的に入りきらないので、結局通常のソフトドームにしました。サイズを合わせるためにスペーサを作る必要があります。当初真鍮で作ろうとしましたが、価格があまりに高くなるので木で我慢することにしました。材料は花梨という硬い木を木材屋さんから購入しました。

 

単純化したスペーサー

CADで図面を描き、NCフライスで加工したところ、設計に無理があり割れてしまいました。ここまで十時間以上かかっています。

仕方がないのでツイーターが少々出っ張るのを覚悟でスペーサの形を簡略化して作ったのがこちらです。ようやくうまくいきましたのでツイーターを取り付けました。

 

使用したツイーターはSB Acoustics SB26STAC-C000-4 26mm ソフトドーム ツィーターでペアで1万円程度のものです。

 

 

 

全体としてはこんな感じになりました。C-4と並べても高さはありませんが、堂々としています。

NWに関しては一切変更していません。そのままユニットを取り換えただけです。

さらに特性を計ってみるとこうなりました。 悪くありません。若干中高域が落ちていますが問題ないレベルです。

さて肝心の音はどうでしょうか?

 

 

肝心の音ですが、これが素晴らしいのです。高域が前に出てきて、非常に良く鳴っているのです。高域が鳴るケースは一般には悪い方向に目立っていることが多く、好きではないのですが、このSPの音は本当に心地よく響いてくるので、聞いていて快感です。特にピアノの音・響きが素晴らしく、こんなに実在感のある音は今まで聞いたことがありませんでした。低域は密閉なので不足すると思いきや、下の方までしっかり出ているように聴こえます。

数百万円クラスのSPと比較しても、こういう鳴り方をするSPには出会ったことがありません。見栄えがよければ、この音なら150万円でもバンバン売れていくのではという出来です。

ソフトドームユニットは何の変哲もないユニットですので、おそらく逆にウーハーの性能・音質がそれだけ素晴らしいのだと考えています。高域には鳴りがいい反面ちょっとがさつというか、雑な面もありますので、その辺はこの安いツイーターの限界なのだと思います。ちなみにこのウーハー軟化剤を塗布するために一度外しましたが、ものすごい造りです。

フレームの強度、磁石の大きさが凄い

しかもセンターキャップまで振動板と同じ素材で構成されています。このウーハーはごついただけでなく、あらゆるところに振動防止が対策されています。留め具のボルトにキャップをしてあるくらいです。おそらく耳障りな泣きを防止するためにあらゆる対策をしているのだと思います。不思議なのはツイーターで、ツイーターにも磁気回路にフェルトを張ったりして泣きの防止をしているのに、耳障りな音が(中古品の状態では)取れていなかったことです。

おそらく、こういったハードドームでは振動板そのものを直接制動しないと、音響制動だけでは耳障りな音が残るのだと思います。そこまで踏み込んでいれば、おそらく素晴らしいスピーカーシステムになっていたことでしょう。高域のうるささが邪魔をしてウーハーの良さが全く出ていなかったということかもしれません。(ボロンユニットは技術的には素晴らしいユニットだと思いますが・・・)。まあ新品で購入していないのであくまで憶測でしかないのですが。

この改造したDS-9Zですが、何を聴いても素晴らしく、普段聞いていなかったCDまで持ち出して聴いている次第です。

今度展示会などで機会があれば皆さんにも聞いていただいて、手前味噌かどうか判断してもらおうかと思います。

Dynaudio Confidence C4にオリジナルスタンドを付けてみました

Dynaudio Confidence C4を使用していますが、このスピーカは背が高い割にスタンドが狭く、結構フラフラします。輸送上スタンドを広くすることができないので最小にしているのでしょう。音響的にも好ましくないのでスタンドを広げることをずっと考えていました。

ただこのC4は視聴位置がスピーカー中央で、ただでさえ座って聞くとやや上から聞こえてくるので、これ以上高くすることは避けたいのですが、そうするとスタンドの取り付けようがありません。長年思案した末、考えたのが上から吊るす方式です。もともとのスタンド(下の黒い木製台座)には金属製のナットが埋め込まれていて、通常はそこにイモネジを挿入して下のスパイク受けで受け止める構造になっています。

考えたのはこのナットを利用して上にアルミ製フレームを固定して、その外部からスパイクを出すという方法です。その様子がこちらです。

結果は見事無事に収まりました。スピーカーを揺らしても下部のTAOC製スピーカー板台にピタリと吸い付くように固定されています。写真ではわかりにくいかもしれませんが、スピーカーは台座ごと3mm程度浮いています。スパイクの間隔でいうと倍になった程度ですが、固定されているしっかり感は10倍くらいになりました。フレームに使用しているのは、30mm角の高剛性タイプのアルミフレームで、加工後黒アルマイトしました。(もちろんスピーカーそのものには一切手を加えていません。)

スパイク受けをスプリング式のものも使用して試しましたが(全体的にふわふわ揺れる)、高音部はきれいになった感じがしましたが、低音域がかすかにゆるくなった気がしたので通常のスパイク受けに戻しました。

スパイク受けを設置するのも、外に出ているので一人で簡単にできるようになりました。オリジナルの状態ですとスパイクを設置するのに二人がかりでしかも位置を合わせるのが至難の技でした。

音も以前よりも空間表現が更に高まり、再生システムのグレードも全体的に上がったかのように聴こえる様になりました。

市販のスピーカーシステムはスタンドが狭目になっていますので(梱包を考えると必然的にそうなる)、こういった方法を試すのも良いかと思います。