CQ出版「トランジスタ技術」での携帯型ヘッドホンアンプの連載はいよいよ最終回です

CQ出版さんの「トランジスタ技術」に携帯型ヘッドホンアンプの製作記事を連載しています。9/10発売の10月号の第4回目の記事(最終稿)で終了となります。6,7,8,10月号と4回に渡りCQ出版さんにはお世話になりました(9月号8/10発売の号は記事がありません)。

以前は、会社で研究開発職についていたので、英文も含めて論文のようなものはたくさん書きましたが、雑誌への記事というものは初めてで、良い経験になりました。

以下感想を簡単に。
トラ技の凄い所・図面はすべてトレースする
原稿を書くようになって初めて知りましたが、図面はすべてトレースし直します。回路図はもちろんスペクトルの様な複雑な図も再トレースしているのです。この図面のトレースだけでも大変な労力、コストで、もちろん記事を見やすくするためだと思いますが、これには頭が下がります。

ただし、音質については一切記述できません
記事の中に音質がxxyyと書くと削除されます。音質というのは主観で客観的なデータでは無いので書かないで下さいと言われます。事実と感想を区別して記述してあれば、問題ないと思うのですが、この辺は結構頑固でした。

10月号の最終稿では携帯型ヘッドホンアンプの特性を計測しています。同時に入力ソースとなるiPodのオーディオ特性についても紹介しています。

皆さん是非トラ技を覗いてみてください。
そしてお読みになった感想をCQ出版社に一言伝えていただけると、著者としてもとても嬉しく思います。
読者アンケートはこちらです(Reader’sForumに掲載されると、もれなく図書カードを貰えるそうです)

ポタアンPEHA-6010

以下トラ技に書いた記事のダイジェストです。


携帯型ヘッドホンアンプの歪率特性(無負荷)  極めて良好

負荷を掛けるとやはり少し悪化します。

携帯型ヘッドホンアンプの歪率特性(24Ω)


工夫(ずる)をするとこのような良好な歪率特性が得られるようになります。


携帯型ヘッドホンアンプの過度特性(良好です)

話は変わってiPod nano 4thの特性です。

iPodの歪率特性


iPodの正弦波信号1kHzの出力波形(高周波ノイズにまみれています)


ヘッドホンアンプを通すとiPodの正弦波信号もこうなります(工夫しているので)

(詳細はお知りになりたい方はトランジスタ技術10月号を是非買って読んで頂ければ・・・・と思います)

CQ出版社WEBでキット完成品を販売中、弊社サイトでも完成品がご購入いただけます。

PEHA-6010のホームページはこちらです

トランジスタ技術にポタアンの連載を始めました

CQ出版社のトランジスタ技術という雑誌に携帯型ヘッドホンアンプの連載を始めました。

トランジスタ技術という雑誌は雑誌の中でも最も技術的に高度で私が読んでも難しいと思う程の雑誌で産業界の技術者が読むものと思っていました。
トラ技

もちろんそうした側面は現在でもありますが、最近は一般の個人の方に向けた記事も多くなってきています。
私が始めた記事も個人の、しかも電子回路をまったく知らない初心者の方にも理解いただけることを目指して書いています。

5/10発売の6月号はヘッドホンアンプの概要と要求される出力電流、電圧について解説しています。ヘッドホン・イヤホンというのはスピーカーと違って、インピーダンスをばらついており、しかも構造が異なるので能率も広く分布しているので、必要な出力を求めるのは簡単ではありません。ポタアンの場合は出力を大きく設計すると、そのまま電池寿命の低下につながるのでこのへんの設定が結構ややこしいのです。

同時にポタアンのキット、完成品も発売開始しましたので、こちらの方もよろしくお願いいたします。
ポタアンPEHA-6010

このポタアンはOPアンプ+ディスクリートバッファの構成ですが、性能、音も結構いいです。(THD+Nで0.005%を切っています)
交換用OPアンプもついてきます。回路自体は極標準的なものですが、自作するとなるとこれだけの部品を集めるだけでも大変だと思います。
回路などもすべて公開して解説していきますので、これをベースにいろいろくふうしてみるのもありだと思います。

CQ出版社WEBでキット完成品を販売中、弊社サイトでも完成品がご購入いただけます。

アンケートのお願い
記事内容に関する感想、ご要望などございましたら遠慮なくお寄せ下さい。
下記サイトにCQ出版社のアンケート用ページが御座います。
(図書カードのプレゼントも有るようです)
アンケートはこちら

PEHA-6010のホームページが出来ました。

携帯型イヤホン・ヘッドホンアンプ(ポタアン)が完成しました -販売開始しました-

お知らせです。
携帯型イヤホン・ヘッドホンアンプ(ポタアン)を発売します。

今度のはちょっと毛色が変わっています。
な、なんと
・組み立てキット
しかも
雑誌の記事でも解説しちゃいます。
その雑誌とは
・「トランジスタ技術」CQ出版社です。
え?知らない、そうかもしれません。
今まではどちらかと言うと、業界のプロが読む雑誌と思ってました、私も。でも最近は一般の方に読んでいただくべく、努力されています。

加えて、今度の春のヘッドホン祭りでは
・席を並べて売っちゃいます、キットも雑誌も
(CQ出版出版さんと弊社で並んで参加します)

今度の6月号(5/10発売)から記事が始まりますので、是非読んでいただければと思います。

お値段も比較的お手頃だと思います。

どんなものかというと、こちらです。

外観

中はこんな感じ

基板の様子

電池は006Pです。中点を作る回路を使用して正負電源、DCアンプ構成、OPアンプにSEPPバッファをつけています。OPアンプの交換も可能で、結構高性能です。
ハンダ付け未経験の方でも作れるように努力しました、はい(最低限のの工具は必要です)。

型名:PEHA-6010

お値段は
キット18,000円(税、送料込)
完成品19,999円(税、送料込)
来週中にCQ出版社のWEB販売に掲載されますので、興味のある方は是非。
キットは作り方を記載したマニュアルが入っていますので、今すぐにでも製作出来ます。
キットは基板への実装をすべて自分でやるので結構作り応えもあります。

弊社でも完成品のみ販売します(近々ご案内させていただきます)。

今度のちびっ子よろしくお願いいたします。

追記(4/18)
CQ出版のWebショップで販売開始されました。
販売サイトはこちらです。
CQ出版のWebショップ(キット)はこちらです

CQ出版のWebショップ(完成品)はこちらです

弊社の販売サイトはこちら(完成品のみ)

今度の春のヘッドホン祭り(中野サンプラザ5/10-5/11)でもこのアンプ販売予定です。

ちなみに弊社独自のポタアン(昨年の秋のヘッドホン祭りに出展したもの)もバージョンアップして登場予定(まだ参考出品ですが)です。こちらの方もご期待ください。

ヘッドホンの周波数特性の測定結果と考察 

5月11日のヘッドホン祭りで周波数特性の測定イベントを行いました。たくさんの方に参加して頂き、ありがとうございました。
当日多かったが、この周波数特性をどう解釈すればいいの?というご質問で、ごもっともとです。

というわけで簡単に特性について解説してみたいと思います。

まず測定上の癖というか欠点ですが、今回用いた測定方法はホワイトノイズをFFT解析するという方法で、早く測定できる代わりに誤差は大きい測定方法です。
それと縦軸は随時ノーマライズしていますので、絶対値は意味がありません。
一つを例に取ると、例えばこれでは

100Hz以下は信号レベルの変動で(超低周波と勘違いします)すので当てになりません。50Hz付近が盛り上がるのはPCのハム音のせいです。1KHz以下の鋭いピークは回りの雑音で、ザーというノイズの再生レベルが低い時に周りのノイズがめだってしまいます(測定者本人にしか再生レベルはわからないので)。

またフラットな特性がいいかといえば必ずしもそうではなく、ヘッドホンの中には意図的に周波数特性をいじっていると思われるものもありました。

それと、これはもうその熱意にはびっくりしてしまうのですが、カナル型イヤホンとこの測定マイクをくっつけて無理やり特性を測定しようとしていた方がいらっしゃいましたが、それは無理というものです。カナル型イヤホンの特性を取るには少なくとも耳(外耳道)の模型を作って測定する必要があるでしょう。需要があれば次に考えてみたいと思います。

そういった点に注意して測定データを見てもらえればと思います。以下測定順に並べてみます。

#1

#2

#3

#4

#5
このヘッドホンは純オーディオ用ではありません。10代の女性が使用されているものでおしゃれで選んだのだと思います(勝手な想像ですが)。多少の上下はありますが全体的に非常にフラット、立派なものです。普通のものにもこういった優れた特性の物があるのですね。感心してしまいました。

#6
全体的に平坦ですごいですね、高域にピークがありますのがちょっと気になるところです。

#7

#8

#9
ほぼ平坦で、なだらかに右下がり。この微かに右下がりの特性というのは電気的に作るのは非常に難しいです。聴感上はこの方が自然でいいと思います。スピーカーの場合も試聴位置では部屋の特性によって高域がダラ下がりになります。さすがに老舗メーカーの素晴らしいヘッドホンです。残念ながらこの製品はもう販売されていません。

#10

まだ他にもあるのですが、長くなりましたので、今のところはとりあえずこのへんで。

ヘッドホンの周波数特性って結構むづかしい かも

これまでヘッドホンの周波数特性を次の2種類の方法で測定した結果を比較してみました。
・聴感上の音量比較から(掲載コラム
・バイノーラル用マイクによる測定(掲載ブログ

それぞれの測定方法は過去のブログをご参照いただくとして、この2つの測定結果を並べて比較して見た結果がこちらです。
上が聴感上の周波数特性、下がバイノーラルマイクによる測定結果になります。

AKG K-702

ゼンハイザーHD-595

ウルトラゾーンPro750

まず一番目に付く違いは聴感上の特性は超低域(60Hz以下)と高域8KHz以上で、だらだらと感度が落ちています(加齢のせいか?!–>違うといってください)。

それと大きく異なるのは3KHz以上で超感上の感度が盛り上がっていることです。この考えらる理由のひとつは外耳道(耳の入り口から鼓膜まで)に起因するものです。バイノーラルマイクは外耳道の外側で測定しますが、聴感上の特性は外耳道の奥で(鼓膜が)検出しているので、外耳道によるF特変化の可能性があります。
もう一つの考えられる理由は、聴感測定で使用した発振器の信号には1%程度の歪がありますので、耳障りに感じて実際の音圧よりも大きく感じてしまったなどが考えられます。

いづれにしても、ヘッドホンの周波数特性は調べて見ると結構奥が深く、単純に結論付けられるものでは無いようです。

ヘッドホン祭でバイノーラルマイクによる測定をする予定ですが、あくまで参考データとして見たほうが良い様です。

p.s.

後で気付きましたが、人間の聴覚は周波数と音の大きさにもよりますが、必ずしもフラットにフラットに感じるわけではありません。この辺はフレッチャーマンソン曲線として知られています。

Clipboard01フレッチャーマンソン曲線

特に小音量の時に低域と高域の感度が悪くなる(ヘッドホンの周波数特性の相違も、大方これで説明できる)。

加齢のせいじゃなくてよかった。