ヨーロッパのコンサートホールで音楽を聴く(1) -プラハ・スメタナホール-

ヨーロパのコンサートホールでクラシックを聴いて来ましたので感想を書いてみたいと思います。

<日時・場所・曲目>
6/28(木)プラハ,プラハ市民会館(スメタナホール)
演奏:チェコ国立交響楽団
指揮:Libor Pešek
マーラー,ベートーベン運命
チケット代:750コルネ(約3000円)
シート:6列目(比較的前の方の真ん中辺)
構成:コントラバス3本チェロ6本バイオリン20くらい
マイクセッティグ:20本位常設のよう(当日はTVカメラが入っていました)

<感想>
(鑑賞中のメモを元に転載しました、感想の羅列になりますがご容赦を)
指揮者は知らないのですが(詳しくないので)癖のない指揮です。
ホールの残響は以外と少なく聞こえました。特に残響音が聞こえるというふうではないのです。音の大きさはかなり大きく、迫力があります。ステレオを最大音量にしたくらいでしょうか。日本のコンサートホールでは例え最前列でもこの音量にならないと思います。ホール自体が小さいので音量がとれるのだと思います。

ステージは狭く演奏者はおしくらまんじゅうの様です。
音質は中低音が滑らかで芳醇厚みのある音、木管楽器が太い音をだしています。

ホルン(チューバ?)ソロでも音が大きく低音を持ち上げたように聞こえます。フルートのソロも力強い音が出てオーケストラに負けない立派な音。全体的に吹奏楽器の音質が非常に良い。

今回運命を聴いて思ったのですが、この曲は非常に立体的でした。右でチェロがチャーララチャララとやって今度は左でバイオリンでがチャーララチャララと返し、さらにうしろで吹奏楽器がチャッチャチャチャと応酬するような、音を意図的に回しているのですね。今回初めて気づきました。

この運命は今まで聞いた交響曲の中で一番いい音質でした。

それと終わった後は拍手喝采でブラボーの声もありましたが、基本的にアンコールはやりません。私もその方がいいと思います。本曲の演奏に全力を注いだわけですからおまけをつけろと言うのはそもそも失礼な話です。

もちろん演奏はうまいですよ。私は音楽には詳しくないのですがそういう素人が聴いても上手さがわかるくらい。弦楽器なんか一糸乱れずしかも表現力が非常に豊かです。あえて工学的に言うと例えばバイオリンの演奏の時間差が10ms内に収まっているのでは?という感じ(うーん、全然伝わってないですね)。音程が怪しい人などは皆無ですし(この人演奏大丈夫かな?なんて心配する必要ありませんし)、音の表情みたいなものが節によって(楽章によって?)ころころ変わるのです。運命では弾いている人も乗っている感じで気持ち良さそうでした。曲が良いと演奏者ものれるのでしょうね。

それと吹奏楽器が物凄くいい音を出していて、しかも存在感があるのにびっくりしました。日本のコンサートホールで聴くと聴こえるか聞こえないか位の音量なのですが、こちらでは弦楽器を同じくらいの存在感があるますし、特にファゴット、チューバの低音がズシンとくるので、これまたオーケストラ全体のの厚みを増しているのです。

このホールは中心地にあって(有楽町みたいなところ)しかもホールの前に車をただで停められるのも日本から見たらすごいですね。

聴いた演奏はこれ(外壁のポスターを撮りました)
スメタナホール(これが市民会館だというのだから凄い)
エントランス(ロビー)の様子、この階段を上がって中に入っていきます

ホール前面の写真

観客がある程度入ったところで後ろを向いてとった写真

天井はこんな感じでわかりにくいかもしれませんがアーチ型というかRになっています

チェコは物価が安いのです。と言うより、社会主義国で特に工業製品が強いわけではないので、通貨が弱いのだと思います。チェコの通貨はコルナでユーロではありません。物の値段で言うと日本の1/3から1/4位です。ですのでビールも安い。チェコのビールはとても美味しいのです。アルコール度数も低めで水代わりみたいなもんでしょうか?
コンサートの後は近くの広場のテラスでビール、ジョッキ一杯150円位で超安い

飲みかけの写真ですみません

最近行ったコンサート -外山啓介さんのピアノ-

コンサートもぼちぼち行っています。
昨年12月26日に白寿ホールで行われた外山啓介さんのピアノコンサートに行ってきました。ちょっと印象に残る事があるので紹介します。
外山啓介さんは私が言うまでもなく人気の若手ピアニストでCDも1枚持っていました。コンサートで実際に聴いてみて驚いた事が2つ。

1.聴衆はほとんど女性。
80%くらいは、(ずっと)以前は若かった女性で、会場に入るとかつて体験した事のない違和感が・・・・。まるで女性専用車両に間違って入ったというか、それとはちょっと雰囲気違いますが(女性専用車両に乗った事はありません)。それが悪いということではないのですが、ここまで分布がかたよっていると「なんでだろ」と考えてしまいます。理由は簡単で「女性に人気があるから」という事だと思いますが、クラシックなのに演奏とかではなく、単に容姿で人気が決まるのかと思うと、ちょっと残念というかクラシックはだいじょうか?と余計な心配をしてしまいます。裏を返せば、逆に腕が良くても一般のお客様には人気が出ないということで、クラシック界の人は大変だなーと思ったのですが、まあ大きなお世話かもしれません。(オーディオ界も大変さでは負けませんし・・・)。

2.音が割れている・・・・
ここが肝心なところなのですが、肝心の音が、非常に個性的というか変でした。といっても演奏とかそういう問題ではなくホールの問題だと思います。ピアノは普通のスタインウェイ(だったと思います)。聞こえてくる音は何か高音域が割れたような、歪んだような他の場所では聞いたことのない耳障りな音でした。このホールでピアノを聴くのは2回目ですが、前回も今回ほどではないのですが違和感を覚えた記憶があります。もしこの音がステレオから聞こえてきたら、歪んでいるとか、この装置おかしいと言われてしまうレベルでした。

あまりに気になるレベルなのでちょっと考えてみたのですが、壁に10-15cmくらいの厚さの反射板が設置されているのですが、これに反射する成分と、壁から反射する成分がゴーストの様に2重に聴こえて耳障りなのではないのかなーと思いました(あくまで仮定ですが)。絵にするとこんな感じです。
白寿ホールの壁

ホールの写真などでは目立たないのですが、実際に行ってみると壁に反射板が取り付けてあり、その厚さが(微妙に変化はつけてはいるが)均一なのが気になりました。反射するのはいいのですが、壁からの反射音と反射板から反射音の2音が数十cmの距離差で、この2音が同時に耳に入ると、特定の周波数で位相がひっくり返るので変な音になるのかなーとか、いづれにしろ、何か原因があるとは思います。

普通はコンサートといえば、演奏がどうとか、曲目がどうとか、オーケストラなら指揮がどうとか感じるのでしょうが、私の場合は単に聴こえてきた音の良し悪しの方が気になるので、聴き方が普通でないといえばそうかもしれません。
コンサートではコンサートホールの音質の良し悪しが、演奏者よりも、楽器よりも最終的に音質(音を聞いたときの心地よさ)を左右している様に感じます。

オーディオも装置よりも部屋やSPのセッティングの方が音質を左右している(その割には部屋のセッティング方法に関する内容は少ない)という点でコンサートと共通している部分があるかもしれません。

以上コンサートに行って感じた事を書いてみました。