フォノイコライザアンプDCEQ-1000/概要
無線と実験誌でテクノロジーオブ・ザ・イヤー大賞(全カテゴリーで一位)を受賞しました。
無線と実験誌1月特大号(発売中)にて受賞製品のとして、およびZoomUpにて製品詳細が紹介されていますのでぜひご覧ください。
特徴
- MC専用、MM専用イコライザアンプ設計
- プリアンプ機能(ボリューム、フラットアンプ)内蔵
- MM用に新開発の“電子式連続可変容量回路”搭載
- カートリッジの周波数特性の測定ができる液晶モニター搭載
- 従来のRCAケーブルでバランス入力受けが可能(MC)
- バランス出力フォノイコライザーアンプ
フォノイコライザアンプDCEQ-1000/製品詳細
MCカートリッジ用イコライザアンプ
MCカートリッジ用イコライザアンプは高gmFETを並列接続した低ノイズ設計のNF型イコライザアンプになります。
負荷インピーダンスは10Ωと100Ωをフロントパネルのセレクタースイッチで選択します。
MCカートリッジはXLRのバランス入力とRCA入力があります。どちらもバランス受けが可能です。
RCA入力でバランス受けができる
古いレコードプレーヤーにはRCAケーブルが接続されていて、ケーブルの交換ができないものもあります。こういったRCAケーブルの場合でも本機ではバランス受けが可能です(MCのみ)。バランス受けする場合はRCAケーブルをアルミホイルなどでくるみ、アルミホイルの一端をワイヤークリップでGND端子に接続してください。RCAケーブルでアンバランス接続で受けることも可能です(リアパネルのスイッチで切替)。
MM用イコライザアンプは2段補正型RIAAイコライザ
MMカートリッジ用のイコライザアンプもディスクリートアンプによって構成されています。またMMイコライザ用のアンプ回路は表面実装技術でユニット化されたものを裏面に片CHあたり3個搭載しています。初段で2つの時定数を補正した後、2段目のアンプとして反転アンプと非反転アンプを接続し、3つ目の時定数を補正することでバランスのRIAA出力を得ています。
写真に見えるOPアンプは電子容量制御とグラウンド出力用のOPアンプです。
電子容量制御を搭載
MMカートリッジにおいては負荷容量の選択が重要です。
従来のイコライザアンプにおいても負荷容量を付加選択できるものはありましたが、この場合ピークの周波数を移動させるだけで、本質的な解決には至りませんでした。
DCEQ-1000では新たにキャパシタンスのキャンセル回路を考案し搭載しました。これによってレコードプレーヤーのケーブル容量も含めてキャパシタンス成分をなくすことでLCR回路の共振そのものを無くし、フラットな周波数特性を得ることに成功しました。
MMカートリッジの周波数特性
MMカートリッジの周波数特性についてはこちらでも詳細に解説しています。
フロントパネルの操作系統
フォノイコライザアンプDCEQ-1000/外観・仕様
項目 |
仕様 |
備考 |
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入力端子 負荷抵抗 |
MM |
RCA 47kΩ アンバランス |
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XLR 47kΩアンバランス |
XLRもアンバランス受けとなります |
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MC |
RCA 10/100Ω バランス/アンバランス |
リアパネルでバランス/アンバランスを切替 |
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XLR 10/100Ω バランス |
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出力 |
MM |
RCA XLR |
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MC |
RCA XLR |
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プリ |
RCA XLR |
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バランス調整 |
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アッテネーター式 0, -1dB, -2dB |
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音量調節器 |
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アルプス社50型 |
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利得 |
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MM 46dB MC 60dB |
@1kHz |
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フラットアンプ 15dB |
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SN比 |
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MM 84dB (5mV入力,A) MC 76dB(0.5mV入力,A) |
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歪率 |
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MM 0.0006% MC 0.004% |
@1kHz |
RIAA偏差 |
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+-0.5dB |
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寸法・重量 |
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461x394x137mm 15.4kg |
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付属品 |
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ACケーブル、測定用テストレコード |
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価格(税別) |
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1,000,000円 |
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