3月11日(土)に試聴会を開催しましたので、簡単にご報告させていただきます。
今回使用したのは五反田の貸し会議室です。これまではピアノ用のコンサートホールで行って来ましたが、コンサートホールは中高音はきれいに出るのですが、低音が止まらないのでスピーカーのデモには合わないと感じていたからです。
この会議室はきれいで天井も高いので、まあまあ使えるのではということで使ってみました。他にも映画館や東京国際フォーラムも会場として検討はしましたが、ちょっと問題があり、音響的に配慮されたホール・会議室での開催には至りませんでした。
会場設営の様子はこんな感じです。もともと写真右方に向いて机と椅子がセットされていて、90度向きを変えて机を取り除くという作業をしてから、一番奥に機器のセッティングをしました。
設置した機器はこんな感じでした。プリメインとセパレートアンプそれとアナログ機器などを持ち込んでいます。スピーカーは2セット持ち込みました。後ろの吸音アコーデオン(ソフトウオール)はホントは左横にセッティングしたかったのですが、後ろのダンボールを移動する時間がなく、目隠し代わりに背面に設置しました。
デモ中の様子
会場はほぼ予約で埋まっていましたので満杯になりました。
約1時間デジタル音源を流し、休憩の後、アナログ・レコードを演奏しました。アナログの部ではフォノイコの比較試聴、カートリッジの比較試聴7種を行いました。その後再度時間をおいて、お一人20分(1000円)でプライベート試聴を2時間行いました。
特にデジタルの部では私のアナウンスが明確でなかった様で、何をしているのかよくわからなかったというコメントを複数頂きました。もともと滑舌が良くないのに加え、途中(事前テスト済みの)マイクが切れてしまい、急遽会場のマイクに変更しました。ところが、急だったこともありこのマイクの設定がうまくできず、かなり口を近づけないと音がでない状態で喋っていたので、余計に聞きづらかった様です(大変失礼しました)。
当日、特に印象に残ったごご質問・感想を2,3紹介させていただきます。
感想1:雑誌でいつもグランプリを取るメーカーのアンプを使用しているが、ここのアンプは全く遜色がないので驚いた。
「お持ちの他メーカーの音よりも良かった」と言っていただけなかったのは残念ですが、嬉しい限りです。毎年雑誌で金賞を取るメーカーはほぼ決まっているので、金賞などには縁がない当社のアンプを聴いて驚いた様です。雑誌の賞などは実は1番になる仕組みがあって、それで事実上最初から決まっているという面もあるのですが、読者のかたにはその辺の事情は想像もつかないので無理もありません。もちろん1番になる製品はいいのですが、金賞と縁のない製品が音が劣るか?というと、そういうわけでもないのです。
質問1:もっと高価なハイエンド機をなぜ造らないのですか?
安価な製品を作ってくださいと言うのはよく言われます。けれど、「もっと高いハイエンド機を」と言われるのは、「もし最高のものを作ったらどんな音になるか興味がある」ということだと思います。こちらの実力を認めていただけてもらえているので、これも嬉しい限りです。高額商品はやはりオーディオショップのご協力+営業担当者が必要で、ある程度の資本力がある会社に向いています。それと、数百万円の高額オーディオ製品には逆に(私が思うに)筋の悪い製品も多いので、その辺に混じっていくというのはあまり興味はないのです。ただ、全力投球した一品物をつくったらこうなるというのは、頭の中には時々浮かんできます。将来実現できたら(ビジネスになったら)嬉しいですね。
質問2:レコードのノイズが少ないのは何故ですか?
ははーん、たしかにレコードのパチパチしたノイズは一般に取り切れないので、当社のデモでそこが不思議だったのかもしれません。レコードのクリーニングなどは特に詳しいというわけではないと思っていましたが、考えてみると超音波クリーナー、半自動洗浄機なども持っていますので、そこそこ詳しい方かもしれません。一度この辺をまとめてご紹介したいと思います。それとレコードのノイズ(サーノイズではなくパチパチ言う方)に関しては、アンプ類の性能も多少あると思います。良いアンプを使用すると不思議とこういったパルスノイズも大人しく聴こえるものです。
以上ざっと紹介しました。試聴会全般とカートリッジ試聴については、アンケート結果もありますので、再度まとめてからご紹介したいと思います。